結成8年にして2度のヨーロッパツアーを敢行。そんな事実を知らない人も多いのでは?楽器を持ってバンドで世界を渡り歩くって、それはミュージシャンだけじゃなくて全てのクリエーターにとって夢の一つでもあるはず。その夢を成し遂げるか否かは行動あるのみ!そんなパワー全開オルタナ・ロックバンドWho The Bitchのお二人にお話を伺いました!
Who the Bitch – ehi(Vo,Gt)・Nao★(Vo,Ba)Interview
—–まずは自己紹介からお願いします。
ehi(以下 E) : Who the Bitchのボーカル/ギターをやってますehiです。
Nao(以下 N) : ボーカル/ベースのNaoです。
—–初登場ですので簡単に結成のお話を聞かせて貰えますか?
E : 2005年に結成なので8年やってますね。当初のボーカル/ベースがNaoちゃんじゃなくて元Red Bacteria VacuumのKassanで3ピースでスタートしたんです。
—–あ、Kassanがメンバーだったのは知りませんでした。
E : そうなんですよ。KassanはRed Bacteria VacuumをやりながらこのWho the Bitchを割と緩い感じで活動してたんですけど、Red Bacteria Vacuumも忙しくなり始め両立が出来なくなり、Who the Bitchもレーベルが決まったり忙しくなり始めたのでKassanが脱退してベースを探してたんですね。
—–なるほどなるほど。やはり相方は女子っていうこだわりが?
E : そうですね。当初からWho the Bitchは女子のツインボーカルを軸に活動したいっていうのがあったので、まずはしっかり歌えるボーカリストってなった時に前から歌が良いなって思ってたNaoちゃんに声をかけたんです。
—–でもNaoさんは確か当時は立ちのボーカルでベースは弾いてなかったですよね?(笑)
N : ええ(笑)今でも弾けてないですけど(笑)
E : なんていうかベースはまーいいかなって感じで(笑)そんなに上手じゃなくてもいいや位の感じで思ってて。それよりもボーカルスタイルがカッコ良かったし求めてた感じだったので。
—–という事はWho the BitchきっかけでNaoさんはベースを始めたわけなんですね?
N : そうなんです。私が前のバンドのBonkin’ Clapperで歌ってた頃からehiちゃんとは知り合いで、私の歌を気に入って貰ってたみたいで。それでehiちゃんが『私もギター下手やし一緒に練習するから』って言われて(笑)
—–青春バンドみたいですね(笑)
N : そうなんです(笑)それでデモを聴かせて貰ったらメッチャ良くて。元々弦楽器に対する憧れもあったし、前のバンドが解散になって新しい事にチャレンジしたいなっていうのもあったのでOKの返事をしました(笑)
—–全く弾けなかったわけですよね?
N : ほぼゼロからのスタートでしたね(笑)
—–でも、いきなりリハとかどうしたんですか?(笑)
E : 最初に3曲位練習してきてリハに入って。弾けてる風な感じで(笑)実際ルート位弾ければいいかなって思ってたんですね。あまりベースに対しての要求はなかったというか。それよりも私が結構柔らかい声で歌うので、勢いのある声質をもう一方のボーカルに求めていたから、Naoちゃんがぴったりはまってくれてって感じですね。
—–確かにNaoさんは前のバンドでも勢いのあるボーカルスタイルでしたよね。
E : そうなんですよ。何回か他のベーシストともリハに入ったりもしたんですけど、ベースが弾けても歌がイマイチっていうパターンが多くて。
—–しかも可愛らしいボーカルですしね。
E : まー顔はソコソコなんですけど、キャラが立ってるっていうんですかね(笑)
一同 : 爆笑
—–存在感があるって事にしておきましょうか(笑)
E : そうですね(笑)でもやっぱりボーカルは私の中で重要だったのでNaoちゃんにオファーしました。それで中学生の部活みたいにみんなで合宿したり(笑)
—–もういい歳した大人の青春ストーリーですね(笑)
N : 私なんかネットとかでベースを弾くに当たって何を用意すればいいのか?って調べる事から始めましたから(笑)
—–バンドやろうぜの世界ですね(笑)でもWho the Bitch自体はレーベルも決まりこれからって時に、楽器弾けないメンバーを入れるって結構冒険だったのでは?
E : アルバムレコーディングをしてる途中だったんです。結構その時関わってくれた人には凄く迷惑をかけてしまったので申し訳ないなとは思ってますね。それで結局アルバムは先送りにしてって感じで新生Who the Bitchがスタートしました。
—–結構色々大変な思いをしたんですね。
E : そうなんですけど、技術とかを求められるバンドじゃなかったっていうか、もっと勢いがあって楽しくやるっていう感覚だったので、その流れの中でNaoちゃんの評価も悪くなかったし進んで行った感じですね。
—–でも実際その当時、一般的にはベースを始めるのはプロとして遅いって思われる様なタイミングだったかもしれないですけど、実際挑戦してベースを始めて、ここまで弾けるようになってCDも作れてライブも出来てって、『何かを始めるのに遅いって事は無いんだ』っていう典型的な素晴らしい例ですよね。
N : ちょうど音楽的にもちょっと悩んでいたり、何か新しい事をしたいなっていうタイミングだったり、何かにガーっと打ち込みたい時期でもあったのでもう無我夢中になれたっていうのはありますね。というかやるしかないしっていう(笑)
—–必死な感じで(笑)
N : そうそう(笑)それと単純に本当に曲が良くてこれを歌ってみたい、弾いてみたいっていう欲もあったので。それで集中出来ましたね。
—–一時はNaoさんもBonkin’ Clapperで立ちボーカルとしての立ち位置を築き上げて、そのまま同じスタンスで続ける事も出来た中で新たな楽器にチャレンジはやっぱり凄いと思いますね。
N : でも結局は私の歌を評価してくれたので違和感とかそういうのは無かったですね。それよりも『ワンピースに網タイツだけど大丈夫?』って確認はされましたけど(笑)
E : スタイル的に今までのNaoちゃんと違うので大丈夫かなと(笑)前のバンドは裸足でズボン履いたお転婆なボーカルだったので(笑)
—–イメージは確かにかなり変わりましたよね。よりお姉さんな感じになったっていうか(笑)それで本題に入りたいと思いますが。実は既にヨーロッパツアーを2度行ってるようですが、そのお話を聞かせて貰えますか?きっかけなども含め。
N : 元々のきっかけっていうのが、ライブハウスでライブをしてたらフランス人のブッキングなどをやってるプロモーターのオリビエと知り合いになりまして。話をちゃんと聞くと、日本のバンドをヨーロッパに連れて行きたいっていう話で。
—–それは日本のライブハウスでですよね?
N : そうですそうです。それで最初に声をかけて貰ったのがもう今から4年位前で、その時はオリビエも英語だったからコミニュケーションもあまり取れてなかったり、そもそも急過ぎて怪しいと(笑)
E : そうそう(笑)それで暫くちょっと放置してたんですけどその半年後か1年後位にまた連絡が来たんです。その時はもう既に”LAZYgunsBRISKY”っていう日本のバンドをヨーロッパツアーに連れて行った後である程度実績とかを提示してくれたので、私達も具体的な話をし始めて実現したって感じですね。
—–ライブハウスで出会うっていうのがまず熱いですね。
N : そうなんですよ。今ヨーロッパでは日本のアイドルとかアニメ流れの音楽などが物凄く流行ってるんですけどオリビエはそういう畑ではないロックバンドを向こうに持って行きたいっていうポリシーがあるみたいで凄くそれに共感したっていうのもありますね。
—–素晴らしい!そんな外国人がいるんですね(笑)それでそんな話があってすぐにポンと行けてしまうフットワークの軽さも流石ですね(笑)
E : 条件も悪くはなかったのと、その当時所属してた事務所にとにかく行きたい!ってお願いしてスケジュールを組みました。
—–それでまずは一回目のヨーロッパの話からしたいのですが、どの国を周ったんですか?
N : 全部で3カ国で2週間でライブが11本ですね。
—–結構過酷な日程ですが。
E : ある程度ギャラの事とか考えて組むとやっぱりこれ位になってしまうみたいですね。ライブ一本に対してギャラ制なので、それに物販を足してより多くのライブで稼ぐみたいな。
—–なるほど。その3カ国はどこへ?
N : フランスとスイスとドイツです。
—–スイスってまたなんか意外ですね?
N : メッチャ寒いで(笑)
—–それはライブが?(笑)
E : いや、気候がですね(笑)でも結構彼らは緩い感じの国民性なのか、まー本当に緩い!
N : とにかくアンダーグラウンドな匂いがプンプンしつつ緩い(笑)
E : 日本の環境がまじめだなって改めて思う位ライブハウスの店員も照明さんとかもみんな緩くて、なんか全体的な雰囲気を楽しんでる感じですかね。まー田舎だしね…
—–そんななんですね。もっとまじめなイメージがありましたが。でもやっぱり規模感が大きいのがフランス?
E : そうですね。やっぱりオタク文化が根強いので日本人アーティスト向けのチャンネルみたいなのがあって。
N : ジャパニーズチャンネル的な。
E : そうそう(笑)それでそういう番組にWho the BitchのPVなんかが結構上位に入ってたりしたので多少知名度もあったりしてて。
N : 一回目のツアーはパリでライブをしてないんですけどパリ市内でファンとの交流会みたいなのがあったんですね。その時はお話したり、コミニュケーションを取ったりするような会合だったんですけど、何もしないでCDが5枚とか売れたという(笑)
—–その番組っていうのは今の日本のメインストリームのバンドだけじゃなく割りと幅広く出てるんですか?
E : そうですね。日本でも全然アンダーグラウンドなバンドがいきなりボーンって第一位になってたりするんですよ。
N : もちろん例えばラルクアンシエルみたいな大御所バンドもランクインしてるんですけど、全然インディーバンドも同じ様にランクインしてるという現状ですね。
—–割と日本で売れてる売れてないというよりは、アニメの曲を歌ってるとか、純粋に音がカッコ良いとか様々なんでしょうね。
E : やっぱりアニメの曲を歌ってるアーティストは知名度は大きいみたいですね。
—–ちなみに一回目のツアーの感触は?
N : 結構スペインは小さなバーみたいな場所でライブをする事が多くて、もっとロック好き音楽好きな人達が遊びに来てくれて反応も良かったですね。
E : 向こうってライブハウスっていうかバーが基本お酒の売り上げで成り立ってる所がほとんどなのでチケットが断然安いっていうのがって。田舎なんか行くと町興しじゃないですけど『日本からバンドが来てますよー』ってなるとワンマンでも結構成立しちゃう位人が入るんですよ。
N : 特に一回目のツアーはワンマンが多くて。チャージがフリーとか500円とかなのでフラフラと人が集まって来てお酒飲んで楽しんでるみたいな。
—–アメリカも良く同じ様な感じだって聞きますけど、システムが違うのは日本とか大都市だけなんですかね。
E : もしかしたらアメリカの方がもっとお金かかるかも。ヨーロッパは全部じゃ無いかもしれないですけど、国がライブハウスを支援してたりするので、運営に対しての支援もあるみたいなんですね。その結果ライブハウスの運営自体も密集してないので、地域に一つあるような感じなんです。そうなると遊び場がソコだけなので人が集まるっていうシステムなんでしょうね。
—–そのシステムはいいかもですね。競争がないっていう。
E : ただその分危機感ないのか店員さんとかみんな緩いっていうね(笑)
N : そういう支援されてる様なライブハウスは基本的に音環境は最悪(笑)その代わりケータリングとかご飯とかのケアーは最高(笑)冷蔵庫開けたら飲み物からフルーツから全部揃ってて。だいたいみんなでご飯食べる時間があって(笑)まずライブハウスに到着して、『良く来たねー』みたいになってとりあえずビール?みたいな(笑)で、リハやって。でもリハもスタッフとかもなんかダルそうで(笑)
E : 『早くご飯ご飯ー』みたいなね(笑)
N : ご飯の時間だけはしっかりとアナウンスされる(笑)
—–それ最高(笑)
N : とりあえず出演者全員、スタッフ全員で一緒にご飯食べてコミニュケーションを取るみたいな感じでしたね。で、そのままお腹一杯で本番突入みたいな(笑)
E : もうスタッフの人達からしたらご飯がメインですよ(笑)ちゃんとコックさんがいる所もありましたし。最初はなんか『えーー?』って感じではあったんですけど、皆そういうご飯も含め音楽を楽しんでるっていう開放感に満ち溢れてて最初は『緩いなー』って思ってたりはしたんですけど、逆に良い演奏出来たりするんですよねそういう時って。
—–お客さんもそんな環境だったら構えないで気軽に来れそうですよね。それで最初が2012年の6月で3カ国。で、結構早い段階で2回目2013年冬のツアーに突入してますよね?
N : 前のツアーが終わった時に次のツアーにまた行けたらいいね~みたいな話はしていたんですね。それでどうしよっかなんて言ってる間にまたフランス人のコーディネーターのオリビエが『今年はどうする?』って聞いてくれて。
E : で、今回はタイミング的に大き目のフェスに合わせて行こうみたいな感じになって組んでいったら2013年の冬だったっていう流れですね。
—–それでそのフェスには出れたんですか?
E : 出ました出ました。ジャパンタッチっていうちょっとオタク文化系のイベントで。ジャパンエクスポっていう大きなフェスのちょっと小さい版みたいなフェスでしたね。
—–それで2回目は何カ国?
N : えっと、5カ国ですね。
—–5カ国も?
N : 一ヶ月間です。
—–一ヶ月も??(笑)
N : 11月の中旬から12月の中旬までで、フランス、スペイン、スイス、イタリア、ドイツ。全部で22公演ですね。
E : 24公演だったんですけど2本キャンセルになってしまって。
—–一ヶ月に22公演ってやっぱり結構ハードですよね。
N : 6連チャンで休んで6連チャンみたいな組み方とかもありましたね。一日最高で800キロの距離を移動で全部オリビエが運転してました(笑)
—–うわ。。スタッフもハード(笑)
E : 一応国際免許は持ってるんですけど車でオートマが無くて全部マニュアルなんですよ。だから危ないからっていって結局オリビエが全部運転していたという(笑)
—–まー事故があったら困りますしね。ちなみに2回目が一ヶ月という長いツアーになった理由は?
N : 最初は2週間位で組んでたみたいなんですけど、色々ギャラの問題と後はイタリアで良いブッキングが出来るっていうのもあってなんだかんだ一ヶ月になってしまったという(笑)
—–なかなか一ヶ月日程を抑えられるバンドっていないですよね?(笑)
E : もうすべてを捨てる覚悟で(笑)
—–(笑)それで2回目のツアーの感触は?
N : 同じ場所での公演は数箇所だったんですけど前回来たって人達も結構いたし、しかも地元や他国からの対バンも今回は多かったのでそれが凄く楽しかったですね。
—–実際そういうバンドのレベルはどうなんですか?
E : 日本のバンドのレベルは高いなとは思いましたね。結構ヨーロッパは国から支援されたりミュージシャンにとって環境が良くて。ってなるとやっぱり緩くなってしまうのかなって(笑)
—–ハングリー精神がなくなってしまうんですかね?(笑)結構環境は良いのに、フランスとかスペインとかイタリアとかあんまりバンドが世に出てるイメージがないですよね。
N : 確かに。あ、でもフランスで一緒にやったバンドは凄く演奏力もあってカッコ良かったかも。
E : その人達はもうラジオから曲が流れる位プロでやってるようなバンドだったので、クオリティーは凄く高かったですね。
—–極端に上手いか下手かなんですかねもしかしたら(笑)プロか趣味かみたいな。
E : それはあるかもしれない。中には主婦ががんばって趣味でやってる様なバンドとか(笑)でも地元の人達をたくさん呼んでくれて、その人達がたくさんCDを買ってくれたりっていうのはありましたね。
—–ちなみにさっき話してたフェスはどうだったんですか?
E : ジャパンタッチは結構人がたくさんいたんですけど、やはりオタクの文化っていうのかな。ロックに対するというよりは、日本の文化云々だったりするので、少し特殊でしたね。
N : 音楽というよりは、日本の文化の日本一の祭典みたいな感じなので、着物のブースがあったり日本食だったり漫画だったり書道だったり。
E : 相撲やってたり(笑)
—–え?相撲?(笑)
E : 相撲の着ぐるみ着て相撲(笑)
N : 結構皆コスプレとかしてくるので変わった空気は感じましたね。
—–ちなみに来場者はどれ位なんですか?
N : 一万人とかですね。
—–え?そんなにですか?(笑)
E : それ位いましたねー。それでフードとかも日本食があるんですけど、物凄く不味くて(笑)ライブもそうですけどもしかしたらフードコートで日本食出した方が儲かるんじゃないかって(笑)
N : しかも向こうの人達はノンビリしてるので、作るの遅いしラーメン伸び伸びだし、そんなだから行列出来ちゃうし(笑)
E : 絶対に私達でお店出した方が客の回転率も速いし美味しいしたくさん売れると思う。来年は出店で(笑)あれが日本の料理ってちょっと思われたくないし(笑)
—–(笑)そういう客層とロック好きはやはり交わらないんですかね?
E : ジャパンタッチに関しては、やっぱりロック云々じゃないですね。スペインとかのバーに来るロック好きとかとはまたちょっと違うかな。
—–演奏してる側的にはどう感じてますか?
N : う~ん、どっちも面白いですね。ロックなバーとかにWho the BitchのTシャツを着たオタク系の子達が来たりしてくれたり。スイスとスペインに熱狂的なファンがいてスイス全公演来てくれたり。結局はライブをやってしまえば変わらないですね。
—–まーでもどんな環境でも絶対ライブで魅せる自信はありますよね?
N : 国によって結構趣向が違ったりするのはあるので、イマイチな日とかイマイチな瞬間とかはやっぱりありますね。フランスで受け入れられたセットリストがイタリアでは受け入れられないとかそんな事はありました。
E : そうなんですよ。だからセットリストを何パターンか考えてはあったんですけど、どういう曲が万国共通で伝わるかって言ったらやっぱりエモーショナルな曲なんですね。それは歌詞が日本詩であろうと英詞であろうと関係なくて。熱いエナジーみたいなのは絶対に伝わるって思うので、そういうのを軸にセットリストを変えて調整していく感じですね。
—–となるともうあまり言葉の障害みたいなのは無い感じ?
E : どうやって伝えようかって思ってMCとかも色々考えたりもしたんですね。Who the Bitchとして8年活動してて、やっぱり色々伝えたい事とかたくさん増えて来てて。例えば私達の”VOICE”っていうアルバムに入ってる”声”っていう曲があるんですけど、これは戦争や内戦からインスピレーションを受けて作った曲で。それで今回スペインの中の独立運動をしてるバスクって地域に行った時に、そこでは平和とかをダイレクトに言うって事が凄く難しくて。でも伝えたい。そういう時にどうやって自分達の魂を伝えて行くべきなのかっていうのは凄く考えましたね。結局MCとかじゃなくて曲中で感情込めて思いを乗せて歌うしかなくて、それでその会場の空気が一つになる事が嬉しかったですね。もちろんそれが駄目だった時ももちろんあったし。
—–なんか変に相手の言語に合わせて『I’m having fun!!!』とかってMCするよりは、日本語で『めっちゃ楽しいーー!』って叫んだ方が絶対に伝わると思うし素直ですよね。
E : 片言で方言を言った時はもちろん地元と人達が喜んでくれたりもしたしそれを見て嬉しかったりもしたんですけど、やっぱり気持ちとかエナジーが乗った方がより伝わると思う。『ありがとーーー!!!』って叫んだらやっぱり『わーー!』って反応あるしそっちの方が素直なのかなって思いますね。
—–それってやっぱりその国でその空気感を味わないと実感出来ない事の一つですよね。ちなみに、女子二人含んだバンドですが喧嘩とかは?(笑)
E : そういうのは全く無いです(笑)そんな事考える前に疲れてお酒飲んで寝ての毎日なんで、喧嘩になりようがないですね(笑)そんなパワーもない(笑)あ、でもセットリストの事でマネージャー含め熱い話とかにはなりましたね。やっぱりCDが売れる場所と売れない場所があったりするので、『なんでなんだ?』ってなって話し合いとかなったり。
—–セットリストは難しそうですね。
E : 自分達が得意としてるライブの流れ方とかがあるんですね。1時間なら1時間の持ち時間の中でストーリー性を持ったセットリストだったりするんですけど、それがバシって当てはまらない時があって。
N : ライブが1時間あったらやっぱり起承転結までいかなくても抑揚を付けて展開させていきたいっていうのがあるんですけど、場所によっては最初から最後まで飛ばしっぱなしがいいとか、段々上がっていった方がいいとか、どれが正解か分らなくて。
—–日本で1時間セットのライブをする時ってだいたいワンマンとか自分達のイベントの時が多いじゃない?という事はあらかじめ曲を知ってるファンが来るから途中少し静かな曲とかやっても皆曲を知ってるからずっとライブに入り込めるんですよねきっと。ただ初めて行く土地で初めて見る人達の前で、いきなり1時間だと確かに結構悩んでしまうかもですね。
E : そうなんですよ。視覚的な面白さっていうのも必要だと思うし、どこで弾けてどこで聴かせるっていうのは凄く大事だと思うんですね。ただ、一辺倒に上がって行くだけのライブってやっぱり難しいと思うけどそれを求められてたり。自分達の持ち曲からその国や地域の音楽的な特色とかも考えたりしてバランス良くライブが出来る様には凄く考えましたね。
—–もう臨機応変に対応出来るのがベストなのかもしれないですね。
E : まさしくしそうで!セッションバンドじゃないですけど、そういう遊びっていうのが出来る様になれたらなって言うのが凄くありましたね。
—–要するに途中でセットリスト崩して曲順を変える位の遊びですよね。
E : アドリブで今まで歌った事無い様なメロディーを歌っちゃう位の事が出来たらなって。それが今回のツアーでの課題でもありましたね。そこがWho the Bitchに無い部分だなっていうのは時間したし収穫でした。
—–それって日本では経験できないかもですね。
N : 反応は凄く素直なので、良ければワーーーってなるし、良くなければシューーンってなるし(笑)
—–シューーンってなった時にどう回避するかみたいなね(笑)
N : でもその後にエモーショナルな曲を演奏するとワーッとなったり(笑)
E : 同じ国でも同じ曲で全然反応が違ったりはしましたね。それが面白い部分でもあったり、課題にもなったので良かったですね。
—–ちなみにツアーを通して何かトラブル的な事は?
E : 特に大きなトラブルは無かったんですけど、最後の公演が中止になった事かな。その日がデモと凄い濃い霧が重なってしまって。寒い中セッティングして待ってたんですけど、そのライブハウスもゆる~い感じだったのか全然宣伝もしてなかったみたいで誰も来なくて(笑)結局リハやって美味しいピザを食べて最終日が終わったという(笑)
N : 最後の締めのライブで気合は入ってたんですけど、霧も凄くてデモも凄くて楽屋は寒いし(笑)
E : まーしゃーないですよ。それ位ですかね(笑)
—–日本に戻って来て何か変わりましたか?
E : 変わりましたね。こっちに戻って来てワンマンを東京でやったんですけど、海外で経験したセッション感とかそういう自由感を曲間に用いてライブを大きく魅せるというか、そういう感覚を組み込みましたね。
N : 以前は割とカチッと決めて作りこんで決められた事をやってた感はあって。
E : 曲だけ単体であって、少しその間をマッシュアップしてた感じだったんですけど、もっと自由な感じで曲間で遊べる様なセットリストになりましたね。その日来た人だけしか見れないような曲の繋ぎ方だったりっていうのはだいぶ意識しました。今はドラムはサポートでメンバーは実質私とNaoちゃんの2人なんですけど、2人だからこそ出来るバイオリンとか他のアーティストのセッション参加だったり、もっと自由に表現出来たらいいよねっていうスタンスなので、それがより誇張された感じはあります。
—–なるほどなるほど。それでそのワンマンのDVDが発売になりますね?
N : そうなんです。ヨーロッパから戻った後のワンマンのDVDが発売になります。初回得点でヨーロッパの映像も付きます!しかも新曲3曲も付きます!
—–たくさん付きますね(笑)そしてその後の予定は?
N : そのDVDを持って東名阪と札幌のミニツアーに出ます。
—–で、またヨーロッパツアー?(笑)
E : もういいかなー?(笑)次は旅行で(笑)
一同 : 爆笑
N : スキー場みたいな所でのイベントとか何個かオファーは来たんですけどその為だけに行けないし(笑)気軽にみんな『春に来なよー!』みたいに言ってくれるんですけど、地元じゃないしみたいな(笑)
—–渋谷のライブハウスじゃないんですからね(笑)
N : そうなんです(笑)でもそうやって誘って貰えるのは凄く嬉しいですけどね!
—–とにかくもう直ぐ発売のDVDは楽しみですね。
E : DVDももちろん面白いと思いますし、新曲もツアーで感じた事とか想った事を書いた曲なので是非チェックして欲しいですね!
N : DVDに全部詰まってるし、とにかく新曲のライブも楽しみですね。是非遊びに来て欲しいです!
—–DVD観て皆でライブに行きましょう!今日はありがとうございました!
Who the Bitch – DVD+CD set 『Nebbia』 Release
Who the Bitch
LIVE DVD+NEW SINGLE CD SET
『Nebbia』
2014.03.14 Release
2013年12月30日、下北沢GARDENで行われたワンマンライブ映像
(なんと148 分 31 曲のボリューム!!!)をDVD化!!!
それに加え、同年11 月~ 12月に掛けて体験したヨーロッパツアー『EUROPE TOUR -DELIVER THIS VOICE-』を通して制作された名曲『Nebbia』を筆頭に、ライブ感溢れる3曲をパッケージにして発売する。
2014.03.14 Release
2,980(taxin)
SWOON rec-0003-4
PACE TOUR 2014 開催決定 !!!
■2014 年 3 月 14 日 ( 金 ) 名古屋 ell SIZE w/ コロボックルズ /ecosystem/Yello Studs
■2014 年 3 月 15 日 ( 土 ) 大阪 2nd LINE w/ecosystem/Yello Studs/Boiler 陸亀
■2014 年 3 月 16 日 ( 日 ) 岐阜 BRAVO w/ コロボックルズ
■2014 年 3 月 30 日 ( 日 ) 東京 GARRET w/ecosystem/Charisma.com
■2014 年 4 月 06 日 ( 日 ) 札幌 SUSUKINO810 w/Who the Bitch &more
■2014 年 4 月 07 日 ( 月 ) 札幌 DUCE w/Who the Bitch &more
Who the Bitch Official Website
http://whothebitch.com/
Interviewd By Kenichi Kono