Profile of |FUJI ROCK FESTIVAL|
PRESERVATION HALL JAZZ BAND
2014年7月27日(日) @ FUJI ROCK FESTIVAL ’14
朝方から降り出した雨が止んだり降ったり少し半袖では肌寒くもあるここ苗場。こういう時は暖かいコーヒーか、なんならラムチャイでも飲みながら体を温めつつ川原で一息したいなと思いながら辿り着いたのはパリに現存する歴史的なキャバレー”ムーランルージュ”をイメージしたという”Cafe´ de Paris”。最初の2日間は割りとGREEN STAGEやWHITE STAGE辺りでの取材が続いた為、実はここ苗場の奥地へ辿り着いたのはこの日が初めて。真逆サイドのPYRAMID GARDEN同様、ここに来たら居心地が良過ぎてメインエリアに帰れなくなる人も多数出没する位時間がゆっくりと流れ、その他BUSKER STOPやSTONED CIRCLEなど催し物が多数あるので子供連れの人もたくさん見る事が出来るのであります。
この日のお目当ては”PRESERVATION HALL JAZZ BAND”。随分と長いバンド名で覚えにくのですが、長いのはバンド名だけでは無く、なんと1961年結成という事ですから50年以上も存続するジャズハウス専属の歴史あるニューオリンズ・ジャズバンドなのです。サーカス小屋の様なテント型の会場には入りきらない位のたくさんの人人人。前日のORANGE COURTの大きなステージでもSHOWを行った彼らを見てもう一度見ようと来た人達もたくさんいたみたい。こうやって別のスケジュールを組んで貰えると、なかなか普段見る事の無いバンドを逃さないで済むので非常に助かります。それでも見たいバンドが全部観れない現実はありますがね。。。
そんな中登場した8人のメンバー。一番年上のメンバーからしたら一番下が孫の年齢位までという幅広い世代の演者達がビシッとスーツを着用してステージ上に勢ぞろいし、フロアーの周りを見ると意外と若い年齢のフジロッカーズがたくさんいて、踊ると言うよりは手拍子をしたり、目まぐるしく吹かれる管楽器をつま先立ちしながら見えるように追ったり、お酒を抱えて騒いだりそれぞれの自由なJAZZの楽しみ方でこの貴重な空間を過ごしていた。リーダーであるトランペット奏者のMark Braudを中心に、クラリネット、ドラム、トロンボーン、サックス、鍵盤、ウッドベースに巨大なチューバ。この巨大なチューバがインパクト大。バンドの低音をしっかりと支え、サックスやクラリネットが自由奔放に音色を操る。もっと人が少なかったら、この軽快なサウンドで踊り出す人達もたくさんいたんじゃないかな。こういう表現をしたら御幣があるかもしれないけど、目を瞑ると部屋でレコードを聴いていて踊り出したくなるような楽しさというのでしょうかね。それ位整然且つダイナミックな演奏は、これぞJAZZの基本!と思わせるようなステージでした。
自分自身もそんなにJAZZに長けてるわけではないし知識も豊富なわけでは無いのですが、こういう機会にこういう歴史あるバンドを見るっていうのはフジロックならではの事。本場JAZZの聖地ニューオリンズに行く事はなかなか出来ないわけですが、こうして少しでも彼らが歴史を重ねた音を感じるだけでも物凄く貴重な体験をさせて貰えました。今度はもっと広いステージとフロアーで、回りを気にしないで踊ってみたいですね。
photo by kenji nishida