Profile of |Blur||FUJI ROCK FESTIVAL|
DAMON ALBARN
2014年7月26日(土) @ FUJI ROCK FESTIVAL ’14
デーモン・アルバーン。ご存知BlurやGorillazで常に先鋭的かつオルタナティヴな視点を見せロックとエンターテインメントを共存させてきた歴史に名を刻むカリスマである。
今年4月にキャリア初のソロアルバム【Everyday Robots】をリリース。
先鋭的とも原点回帰とも違う今までで最も自己探求的で実体験が反映された作品。
コンピューター・ゲームや携帯電話、自然対テクノロジーといった現代の我々を取り巻く環境についてなど、よりパーソナルな内容を含んだ作品として注目を集めている。
大衆的ポップセンスにも長けたメロディーと玄人をも唸らせるユーモアを兼ね備えた彼が魅せるそのステージに否が応でも注目してしまうのですよ。まあ結果的に言うと盛り上がりとしては今回のフジロックの中でももっともっと盛り上がったライブはたくさんあったと思う。それでも往年のファンはなかなかどうして満足いくライブになったのでないでしょうか?! そして後に語られる伝説度数はかなり高めだったのではないでしょうか?!
いつだって先鋭的だった男。かつてBlurが本当の意味で世の中に受け入れられるようになるまで、Gorillazがはじめて来日したときのポーカンとしたみんなの表情。しかし後に多くの者が気づくのですよ!その凄さと素晴らしさに。今回のライブもそんな雰囲気も滲ませつつBlurやGorillazの楽曲、さらにはThe Good,the Bad & the Queen songの楽曲までもがっつり披露してくれたのでライブ終了直後の興奮と充実度はかなり高かったのですが、その後に自分自身でも驚いているのが、フジロックが終了して数週間経つなかで、頭のなかで蘇ってくるのはBlurやGorillazの曲よりもソロアルバムの楽曲なんです。
そりゃ~、ライブ時のGorillazの”Tomorrow Comes Today”や”El Mañana”、Blurの”End of a Century”や”All Your Life”といった楽曲の盛り上がりたるや凄まじかったですよ。
でも今、ソロアルバムの曲が本当にジワジワと確実に侵食してきております。
特に頭の2曲で披露した”Lonely Press Play”と”Everyday Robots”
これはなんだか魔法にかけられた感じ。完全にデーモン・アルバーンに感染しました。
ライブ中、ステージを降りて最前列のオーディエンスとハイタッチをする姿や初来日時の思い出や今回の来日で京都にいったエピソードなどを話している雰囲気から親近感を感じさせると同時にカリスマいえども庶民派である彼の魅力が溢れていたのも印象深いひとコマでしたね。
フジロックなどのフェスあるあるの中に何年か前のライナップをみるとすごい良いメンツが揃っている!!! え~、何年前○○が来ていたんだぁ~!!!うわぁ~、すごい観たかった!!!
なんてことありますよね。
今回のデーモン・アルバーンのライブはいつかきっと多くの人にそんな想いを抱かせことになるだろう。そしてそんなライブを体感できた僕は自分でもまだ気づいていない興奮以上のなんらかの影響を受けている気がする。それが具体的になんなのか言葉や文章で伝えられるようになるのはもう少し先なのかなぁ・・・。とりあえず彼が関わっている昔の音源とかも再度聴いてみようと思う。
photo by kenji nishida