国内ダブミュージックのパイオニア こだま和文と、エクスペリメンタル・ダブ・ユニットUNDEFINED が共作10インチをリリース。
秋本“Heavy” 武士率いるレゲエ・バンド、THE HEAVYMANNERS(2009 年まで在籍)のsahara(キーボード / プログラミング)と、SOUL DIMENSION のドラマーも務めるohkuma がスタートさせたダブ・ユニット、UNDEFINED。さまざまにフォーマット化された“ダブ” をギリギリの実験の彼岸にまで追い込み、さらにダブというもの“undefined” へと解放するユニットと言えるだろう。昨年3月にnewdubhall からリリースした初のオフィシャル・リリースとなる7 インチは海外でも高い評価を受けた模様だ。2018 年春、第2弾のリリースとしてここに10 インチ「New Culture Days 」をリリースする。
本作のサウンドをともに作り上げたのは、こだま和文。言わずとしれたこの国のオリジネイター・バンド、The Mute Beat、さらにソロ名義を通して、ダブを追求し続けてきた男だ。
テクノ由来のミニマル・ダブ的なサウンドのテクスチャーも援用しながら、まさに道なき道へと突き進むundefined のトラック。そして1990 年代後半以降同じくミニマル・ダブへもシンパシーを寄せていたこだま和文のトランペット。モノクロの世界観に鮮烈な線を描くトランペット、明滅するドラムとベース、エコーの向こう側に本作を描く3つ目のサウンドの主役は読んで字のごとく、“無” である。そう都会の夜空に浮かぶ星のごとく孤独ではあるが力強く光る音と、漆黒の闇。暴力的な低音とエフェクティヴなサウンド、そんな過剰さと、無が対峙するダブという音楽の真髄に触れるそんな音源だ。
ダブの求道者たる両者のアーティストの深い理解によってはじめて実現可能になるそんな音源だ。またカヴァーものなどを除くとこだま和文によるひさびさのオリジナル曲とも言える。
ここ数年いわゆるベース・ミュージックやニュールーツ系とも違った実験的なダブ・サウンドがひとつの潮流として再度注目を浴びようとしてる。まさに本作もそんな感覚も携えた作品と言えるだろう。
Kazufumi Kodama & Undefined
『New Culture Days』
2018.04.30 Release
収録曲
a. new culture days
b. new culture days – dub –
type:10inch
released from New Dub Hall – ndh-2-vn-10-001
価格:未定
特設サイト:http://www.newdubhall.com/release/kodama_ud/