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INFECTIOUS GROOVES (2013/04/05) / SUICIDAL TENDENCIES (2013/04/06) at 下北沢GARDEN Live Report

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SUICIDAL TENDENCIES 30th Anniversary World Tour In Japan (2013/04/05,06) at 下北沢GARDEN

Profile of |INFECTIOUS GROOVES||SUICIDAL TENDENCIES|


MMM and ogsushi presents SUICIDAL TENDENCIES 30th Anniversary World Tour In Japanと銘打たれた本公演は、

初日(4/5)にINFECTIOUS GROOVES(インフェクシャス・グルーブス)、
2日目(4/6)はSUICIDAL TENDENCIES(スイサイダル・テンデンシーズ)

としてライブを行うというスペシャルな2daysとなった。

[[Show as slideshow]]


まず4/5、インフェクシャス・グルーブスの公演では、激しさとグルーヴを手中に収めたPlayで会場中を狂喜乱舞させた。
Pファンクにアシッド感も漂わせながらも彼ららしい激しさは極まりない。

往年の名曲をバランス良く配置したセットリストで”Punk It Up”のバキバキのベースや凄まじいリフで魅了したかと思えば難易度が高いレッド・ツェッペリンの”Immigrant Song”をあのクオリティーとオリジナリティーでカバーしちゃうんだから恐れ入りました。 
“Boom Boom Boom”や”Monster Skank”や”You Lie…And Yo Breath Stank”といった楽曲も披露してくれましたね。
蜘蛛の巣のように複雑に張り巡らされながらもしっかり支え合って繋がっているようなサウンドとリズム&グルーヴ。
変幻自在の緩急にもてあそばれつつオーディエンスの興奮は最高潮に達していた。

終盤アンコールの”Therapy”では本来フィーチャリングでオジー・オズボーンが歌うパートをオーディエンスから募り4人の精鋭が立候補。Mike Muir(vo)は彼らをジャパニーズオジー・オズボーンと称し共にステージを彩った。

楽曲そのものがバラエティーに富み魅力的であるのは言うに及ばず、さりげなく圧倒的スキルを魅せつけ錬金術のような巧みなプレイ、
重厚な音圧や、ファンキーなグルーヴに『すげぇ~』とか『カッコイイ』と言った至ってシンプルな言葉がついつい口をつき、音楽という魔法にかかったように身体は自然に揺らされていた。

これと言って特別な演出があるわけではないが、とにもかくにもその音に一切の妥協は無くひたすら楽しいライブであった。

会場を埋め尽くしたオーディエンスも最高だった。そのスタイルや気風から往年のファンであることが伺える者や『俺が盛り上げるんだ』と言わんばかりに気合と気概に満ちた者が数多く見受けられた。
当然、コール&レスポンスもバッチリ決まり、恒例の大勢のファンをステージに上げてのエキサイティングな一体感など見所満載であった。


[[Show as slideshow]]

翌4/6、大型低気圧の上陸に伴う大雨の中、スイサイダル・テンデンシーズの公演は行われた。嵐の訪れを告げる天気予報の心配をよそに会場中は熱気に溢れかえっていた。

“YOU CAN’T BRING ME DOWN”でライブスタート。確か昨年の来日公演(2012/04/02 O-EAST)もこの曲から始まったなぁ~なんて思いながらも前日から続く興奮を隠し切れずにいた。よりハードによりアグレッジヴに展開されていく。
オーディエンスとの繋がりもより強固になり、度々「ST」コールが沸き起こっていた。

ここで一応、メンバーを確認しておこう、

Mike Muir(vo)
Dean Pleasants(g)
Nico Santora (g)
Steve Bruner(b)
Eric Moore(dr)

昨年の公演からギタリストのMike Clarkが抜けてNico Santoraが加入した形ですね。
はい、昨日のインフェクシャス・グルーブスとまるっきり同じメンバーでございます。 まあ、2日間それぞれのライブを見て思ったのは彼らならどんな曲でも演奏できちゃうだろうから、あえてメンバーを変える必要もないよなと。

性急なビートとリフに裏づけされたミクスチャーにも通ずる変幻自在なサウンド。
“FREEDUMB”や”HOW WILL I LAUGH TOMORROW”といった昨年の東京公演では披露されなかった楽曲も堪能できたのは嬉しかった。

カオティックな部分とピースな雰囲気が混在したなか、偉大な男、Mike Muirから放たれる自信と謙虚さ、そして存在感は突出していた。ステージ狭しと動き回り、パワフルかつ小気味良いボーカルで魅了し曲間にはオーディンエンスとハイタッチやコール&レスポンスを繰り返す。リードギターのDean Pleasantsはポーカーフェイスの中に変態的に美しいリフでグイグイ引っ張っていく。Nico Santoraも軽快に動き回り随所でオーディエンスを煽り突き抜けたプレイを披露していた。ベースのSteve Brunerはステージ中央にどっしり構えながら抜群の感性で音の心臓ともいえるリズムを彩っていた。さらにすかっり人気者となったドラムのEric Mooreも繊細かつダイナミックなドラミング、アンコール時にはマイクを持ち会場中を盛り上げていた。

先日リリースされたNEWアルバム『13』からは”THIS AIN’T A CELEBRATION”の1曲のみを披露。
新譜からの楽曲ももっと聴きたかったけどそれは次回のお楽しみという事でとりあえずCDを聞き込もうと思う。

終止興奮と熱気に包まれた会場であったが、アンコールラストではまたまた恒例のステージ隅から隅までオーディンスで埋め尽くされる中、鳴り止まない「ST」コールで幕を閉じた。

この度、30周年を迎えたスイサイダル・テンデンシーズだが、インフェクシャス・グルーブス含め改めて懐の広さを見せ付けられた。
ハードコア的なカラーを損なう事なく重圧なまでにダイナミズムを感じさせたかと思えば、スローパートを挟んでのプログレッシヴな展開、迫るハードロックやハードファンクといったあらゆる要素を描き出していた。

スイサイダルは新たに新譜がリリースされたばっかりだし、インフェクシャスも6月に行われるMetallica主催のOrionフェスに現メタリカのRobert Trujillo(b)を含めたオリジナルメンバーで出演する事が発表されたりと話題に事欠かない。思えば同フェスには昨年スイサイダル・テンデンシーズにゲストでRobert Trujilloが参加して話題になりましたが今年も大いに注目を集めそう。

ここ日本でも今回の公演を含めたこの興奮を感じ取りつつ、引き続きSUICIDAL TENDENCIESを盛り上げていきましょう!


text by KISHIMOTO
photo by Shigeo “Jones” Kikuchi

SUICIDAL TENDENCIES New album 『13』

SUICIDAL TENDENCIES New album 『13』

1. Shake It Out
2. Smash It!
3. This Ain’t a Celebration
4. God Only Knows…Who I Am
5. Make Your Stand
6. Who’s Afraid?
7. Show Some Love?Tear It Down
8. Cyco Style
9. Slam City
10. Till My Last Breath
11. Living the Fight
12. Life (Can’t Live With It…Can’t Live Without It)
13. This World

2013/3/26 RELEASE

SUICIDAL TENDENCIES Official Website
http://www.suicidaltendencies.com/


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