今年で3回目を迎えた『青空camp』。
この主催者とライブハウスで知り合いこのイベントの存在を今年の1月に知ったわけですが、現場主義の自分としてはこういう出会いを大切にしたいわけで、週末のカオスとも言えるイベントラッシュの中東京から車で3時間離れた朝霧へと向かったわけです。実際には3時間というわけにはいかず。。。
東京で渋滞にはまり、現地の国道で渋滞にはまり。。しかし車の中では好きな音楽を爆音でプレイし渋滞の苦痛を和らげつつ、この緑と青に囲まれた大自然の中やっぱり渋滞は少し苦痛だなと思った矢先に到着した会場内の富士山に、すべての疲れとむしろその渋滞の疲れ以上に日々の生活で蓄積されたあんな事やそんな事がすべて吹き飛んだ。
『富士山があるからデコは要らない』
インタビューで主催の2人が言ってたのを『なるほどな』と思い返したりして、きっとこの富士山という存在は日本の象徴としてだけでは無く、我々の知らない所で物凄いパワーと安心感と自信とを常に与えてくれていて、それをデコと言い切るこのイベントコンセプト。会場の雰囲気を見て直ぐに共感し馴染む事が出来た。
到着した頃には既にSARATOGAがスタートしていて、そのライブ後僕らは夜の宿となるテントを張ったわけですが(SARATOGAのメンバーにテントをお借りしました。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとう!)
周りを見るとキャンプの”達人”達が見た事も無い様な豪華なテントに机やバーベキューセットやハンモックなど、それぞれのキャンプスタイルで場所を確保し、当然寝るだけのキャンプスタイルの人も多数いて、絶妙に聴こえてくるバンドの音をBGMにバーベキューや読書や雑談など各々好きな時間を過ごしていた。
このキャンプのスタンスは半分は音楽半分はキャンプなのです。
当分の間は一緒に同行した仲間とテント前でまったり過ごし、少し遠くからバンドの演奏をしっかりと堪能。
なんというか、音楽フェスに来るとアーティストを観に行かないとっていう、ちょっとした既成概念に捕らわれてしまってそれがたまに少し疲れに繋がり、せっかく日常の雑踏音から隔離された大自然に来たのに四六時中音にまみれて大自然の中にいるって事を忘れてしまう事がある。
音を常に詰め込む音楽イベントももちろん個人的には十分楽しめるわけだけど、この『青空camp』のキャンプ半分音楽半分というスタンスは、このロケーションに物凄くはまっていて最高に心地が良かった。
DJやパフォーマンスの無いバンドの転換中も、子供達の声や鳥の鳴く声やバーベキューの音が鮮明に聴こえてきて、遥遥富士山まで来てキャンプをしてる実感が凄く沸いてきた。
日もすっかり暮れ、夜の闇と共に富士が薄暗い影となった頃、最後のバンドの光風&GREEN MASSIVEが登場。
最後のバンドと言う事もあり、今まで自分達のキャンプエリアで過ごしていた人々も集まり出し、バンドが放つタイトでグルービーな音と光風氏の優しくもありそれでいてメッセージ性の強い言葉に、そこにいた全員が確実に心酔して音に身を任せていたと思う。
物凄くたくさん踊ったし、隣の人と笑い合ったし、音も体も周りの人々もこの大自然も一つになった瞬間だった。
そんな大トリが終わったのが20時過ぎ位だったであろうか。普通のフェスであればお酒も良い感じに入りここからDJで更に盛り上がりを見せるのだろうけど、ピタッと止まった音と共にまたここハートランド牧場に静けさが戻った。
そんな静けさの中、お酒を片手にゆっくりと仲間や初めて会った人々と語り合う時間は物凄く貴重だったと思う。もう完全に時間を忘れ、眠気と共にテントで就寝したのが何時だったのかも分からない位アナログな夜だった。
お陰で翌日。。
携帯電話のタイマーをセットするのをすっかりと忘れ、早朝七時の青空の下で行われていたヨガを泣く泣く逃してしまった。。実際起きてなかったから分からないけど、きっと真っ青な空のキャンパスに描かれた富士山をバックに、露で少し濡れた草の上に敷物を敷き、ヒンヤリと涼しげな風を受けて大自然に体を委ね天を仰ぐヨガは最高に気持ちよかったであろう(来年こそは必ず。。)。
音が全く無い2日目は、その代わりにハンサム判治大介氏に寄るウクレレやSARATOGAのメンバーによるディジュリドゥなどのワークショップが行われたり、どこかで子供達の為に牛の乳絞り体験なんかも行われていた様で、特に微笑ましかったのが青空美容室。子供達が外で髪を切って貰っている姿は、なんだかとても懐かしく映画のワンシーンの様だった。
この子供達の微笑ましい光景は、終始ここハートランドで見る事が出来たし、この青空campの持つ『福島から子供達を無料で招待しよう』というコンセプトと実際の内容が見事にマッチしていたと思う。
本当に楽しそうに騒ぎ笑う子供達はなかなかここ都会の雑踏の中では見る事が出来ない。これだったら親御さんも安心してこういう音楽のイベントにも子供達を連れて来て一緒に楽しむ事が出来るんじゃないかな。
青空と風と太陽と富士と子供達とバンドとお酒とご飯とそこにいた一人一人と。
日常では聴けない大きな意味での色々な音に触れ合う事が出来た素敵な空間でした。来年もまた会いましょう。一緒に夜を共にしたい大好きな友達をもっと連れて行きたいと思います。
青空camp2014
2014/05/17(土)18(日)@ハートランド・朝霧
<LIVE>
OKI Dub Ainu Band
SARATOGA
Reggaelation IndependAnce
ハンサム判治大介
SAIRU
Oi-SKALL MATES
光風&GREEN MASSIVE
<Live Paint &Wark Shop>
◎笑描き屋◎
<FOOD>
大土屋
お食事処とし
ロック屋
五空ぱん
<SHOP>
W tree
FLYOVER
Lock
Leh
DrILL(ドリル)
HIMALAI TRiP MARKET
mosuke屋
「住所地球」ほぐし屋どん
青空美容室「photon」
<SOUND>
すみやグッディ
Photo by AkikoSato