南アフリカのカウントダウンフェスティバル「Rezonance Festival」やハンガリーで開催されている世界最高峰トランスフェス「OZORA Festival」に出演という経緯を経て、世界中から30,000人もの人がポルトガルに集結する「BOOM フェスティバル2018」に出演が決まったCylon氏とDJ Comer氏 (3rd EYE Japan/Ryo-Ma/ёR/BlackFlys/JAH★VIBRATION)のスペシャル対談です。
CYLON(GRASSHOPPER RECORDS) x DJ Comer(3rd EYE Japan,etc) インタビュー
—– まずはお二人の出会いは?
Comer : CYLONが所属するグラスホッパーレコードのオーナーHattaくんの紹介でしたね。
CYLON : でしたね!ブラックフライズの衣装提供っていう形でお会いしましたよね。それが確か、3年位前ですかね?
—– 意外と最近なんですね?
Comer : 知り合ってからの期間は短いですけど、かなり濃いお付き合いが出来てますね。
CYLON : 濃密ですよね(笑)。
—– 出会う前はお互い認識はあったんですか?
CYLON : 共通の知り合いとか仲間とかが結構多かったりもして存じ上げてました!
Comer : 本当ですか?なんか嬉しいな(笑)。僕は並木さん(CYLON)がグラスホッパーに所属するくらいの頃から知ってました。
—– グラスホッパーに所属したのはいつ頃の話なんですか?
CYLON : それ以前は並木の本名からとった僕のニックネームでもある「Naminji」として活動をしてたんですね。その際にHattaくんからお話を頂きまして2011年の8月に名前も「CYLON」にしてCYLONプロジェクトとしてEPを出しました。
—– その更に以前はどんな活動を?
CYLON : 中学生、高校生の頃はハードロックとかヘヴィメタルのギターを弾いてて、20代の半ばとかにソウルとかファンクのグルーブに目覚め、30代近くの頃にはロック色の強いソウル/ファンク系のバンドを始めてっていう感じですね。
—– 地元が札幌なんですよね?バンドも札幌で?
CYLON : そうなんです。そのソウル/ファンク系のバンドが「遊星’s」って名前だったんですけど、ファーストアルバムでTHA BLUE HERBのBOSS THE MCがゲストで参加してくれてたり。しかもその音源がBOSSの声が世に出た最初の音源なんですよ。
—– おお!それは凄いですね。
CYLON : その遊星’sのボーカルがTHA BLUE HERBの音源に参加したり。そんなバンド人生を送っていました(笑)。
Comer : バンドマンから打ち込み系音楽にたどり着くアーティスト多いですしね!
—– 確かに!そこからどんな流れで?
CYLON : ソウル/ファンクもダンスミュージックっていう風に僕は捉えていて。でもそもそもソウル/ファンクには人種的なルーツがあって、ヒップホップもしかりで、黄色人種の僕がファンクなどをやるのはなんか違うんじゃないかって思い始めまして。
—– ソレ風では出来るけどソレにはなかなかなれないって事ですよね。
CYLON : そうですね。なんかすごく違和感を持ち始めて。でもダンスミュージックは好きだったので、どんな国籍であってもどんな民族であっても人類共通のフォーマットとして表現出来るダンスミュージックのプラットフォームは無いかなって探し始めたんですね。
Comer : ダンスミュージックっていっても色々ありますしね。
CYLON : まさしく。なので最初はガレージハウス辺りから入って、そこから色んなハウスを知って、テクノを知って。テクノもどちらかというと黒人グルーヴのデトロイトテクノよりから入っていって、段々アシッディーな音を知って、最終的にはサイケデリックトランスにたどり着いたって感じなんです。
—– 札幌から東京に出てきたのっていつ頃なんですか?
CYLON : それが11年前で。札幌にいた頃は既に打ち込みにはまっていて、実際に生楽器+打ち込みで構成されたトランスバンドもやってましたね。そのバンドを終わらせて東京に越してきたという。
—– そもそもの札幌から東京に出てきたきっかけは何だったんですか?
CYLON : 地方にいる方であれば一度は感じることはあると思うんですけど、やはり地方はシーンがかなり小さいので、広がりに限界があって。
—– その時の東京のシーンの印象はどうだったんですか?
CYLON : クイントリクスのkeiさんに凄くお世話になってて。『東京においでよー』なんてよく言って頂いてたんですけど。それで実際来たら、『本当に来たんだ!もうシーン終わっちゃったよ!(笑)』って(笑)。それでも札幌にいた頃のシーンに比べたらまだまだ活動する場はあったし、僕にとってはまだまだ輝く場所があったっていうか。
—– 確かにシーンは小さくなっても東京だとゼロになるってことはなかなかないですしね。
CYLON : そうなんです。でも、東京に来て思ったのが、曲を作る上でのスキルの情報を含めアーティスト同士の共有が出来ていないなって。
Comer : 確かにデカいイベントがいくつかあったり、海外アーティストも結構来日してた中で、一か所が抱えちゃってなかなか共有は出来ていなかったですよね。
CYLON : 海外のアーティストと仕事をする機会があるDJさんがいてもそこで得た情報やスキルがそこで止まってしまうというか。
Comer : 確かに確かに。そうなると広がっていかないっていうのはありますよね。海外アーティストは海外アーティストで、そこに国内アーティストが組まれて、その先が全然見えない状態でしたよね。
CYLON : 情報を得た物勝ちみたいなね。それが東京に来て凄く見えましたね。今の時代、ネット社会ですし東京にいなくても勝手に自分でネット使って札幌から発信する事もできなくはなかったんですけど、僕は東京に来て、同じ志を持った音楽の仲間になって情報を共有しながら日本全体を盛り上げていけたらなって思ってたし思ってます。
—– 東京に来てからの11年間でかなり環境が変わりましたよね?
CYLON : かなり変わりました。自分に何が出来るのかっていう事を模索しながら活動していく中で、たくさんの日本のアーティストを観る機会が増えて、更に海外のアーティストと出会いコラボをしたりするチャンスもたくさんあって。技術的な事ももちろんなんですけど、サイケデリックトランスっていうのはどういう音楽でどういうシーンって事を海外アーティストから学ぶ事でそれを音楽に反映する事が出来るようになった11年ですね。
—– ちなみに、音楽制作は何で行っているんですか?
CYLON : ロジックを基本にその中で使えるソフトウェアのシンセやハードウェアも好きなのでハードウェアシンセを混ぜて併用して作ってます。
—– ギターは弾かず?
CYLON : ギターを入れないのが僕のルールなんです(笑)。
Comer : そこが徹底してて面白いんですよ(笑)。
—– その心は?(笑)
CYLON : これは理由の1つでもあって前から言ってる事ではあるですけど、自分の楽曲で笑顔で楽しく踊っているお客さんを見るのが本当に好きなんですね。それが最終目的というか。その為にベストな状態を考えたりするとギターは封印しておこうかな?とか。そこに向けて色々常に考えていますね。
Comer : お客さんに楽しんでもらうっていう精神はジャンル関係なく共通ですよね。
CYLON : その瞬間が最高に気持ちが良いですしね。
—– 憧れのアーティストとか目標としているアーティストなどはいるんですか?
CYLON : はじめのころは、トランスやサイケトランスなどの憧れていた海外アーティストはいたんですけど、生意気に聞こえてしまうかもしれないんですけど、今はあまりいなくて。
—– あまりそういう意識で聴かなくなったって事ですかね?
CYLON : 目標とするアーティストなどを持ってしまうと、どんどんそっちに寄っていってしまうような気がして。ジミヘンを追ってても一生ジミヘンにはなれない、じゃないですけど(笑)。
Comer : CYLONらしい返答!
—– もうインプットはだいぶしたのでアウトプットをしている状態なのでしょうね。もちろんインプットもし続けているからそれがオリジナルな音を生み出す。
CYLON : サイケデリックトランスって人生を投影する瞬間だと思っていて。どんなフェスであってもどんな時間帯であってもどんな場所であっても、1時間プレイしている間でも、そのフェスの2泊3日の間でも、僕がその場で過ごす時間は自分の人生を投影しているんじゃないかなって。踊ってる時も、寝てる時も、バーベキューをする時でも、そこで気づきを得て、普段の生活にフィードバックするっていうね。僕の場合はそのフィードバックが制作だったりに反映されるわけで。
—– 自分がアウトプットしているはずのフェスやレイブを通してのインプットが、実は制作でアウトプットされてって、呼吸のような感じですよね。
Comer : 確かに呼吸!だから常にCYLONはCYLONのオリジナルであり、音源にも反映されてるんですよね。
CYLON : 以前、イギリスでのインタビューで、『はじめてサイケデリックトランスと恋に落ちてから、CYLONとして何をすべきと思って活動してる?』っていう質問があって。その時にもこう答えたんですけど、僕が思うのは、サイケデリックトランスっていうのは踊る事に特化したダンスミュージックなんだけど、僕が今まで聴いて育ってきた、これもダンスミュージックなんですけどソウルだったりファンクだったりっていう要素が足りないんじゃないかなっていうのが印象で。なのでこのCYLONプロジェクトとしては、もっとブラックミュージックの要素を入れていって、気持ちの良い踊れるグルーヴをどう表現するかっていう事を常に考えてはいて。
—– 自然とそれは音に出てますよね!
CYLON : そうなんですよね。考えなくても染みついちゃってるから電子音でもそういうグルーヴは自然と出る。1小節の中に16個音を入れれるとしたら、どこにどのタイミングで音を散りばめて行ったら気持ちが良いか。それはセンスでありその人の持つグルーヴでありなんですよね。
—– そのCYLONさんのグルーヴがブラックミュージックがベースにある。
CYLON : 海外アーティストと音を作ったりする際に、結構いろんなアーティストに言われるのが、『おまえ、ファンキーだよな!お前の血には流れていない黒いファンキーな音を出してるよ』って。
Comer : それはかなり嬉しいですよね。無意識のうちに音に出てる証明ですよね。
CYLON : あれ?俺黄色人種だった!みたいな(笑)。でも素直にグルーヴを褒めて貰えるのは凄くうれしいです。
—– 今でもブラックミュージックは好きで聴いていますか?
CYLON : 聴いてます聴いてます!トランスミュージックも凄く聴いてます。ロックも聴くし、新しい物も掘るし自分の血や肉となっているルーツ的な音も聴いて再発見したり、身体が欲する物はなんでも聴きますね。
—– 一曲一曲の曲作りが自分の集大成みたいな感じですよね?
CYLON : 集大成だし、魂を削って曲を作るって良くアーティストが言いますけど、まさしくそれで。体力的にというよりは精神的にドッと疲れちゃいますね、一曲仕上げると。そんな時に、ジェームスブラウンを聴いたりしてエネルギーを補給するというね。
Comer : 違うジャンルのルーツも抑え込まずにしっかりとそれをトランスに落とし込んでいるからこそのCYLON節炸裂って感じなんだろうね!
CYLON : 海外のアーティストさんとコラボする際に彼らと話をすると、若くてゴリゴリのトランスをやってるDJとかでも、60年代70年代の定番のロックが好きで聴いてたり、と同時に現在進行形の好みのアーティストも聴いてて。幅がとにかく広いんです。
—– インプットの幅が広いとアウトプットが全然変わってくるって事ですよね?
CYLON : そうそう。それが狙ってとかじゃなくて自然と出せたらね。
—– 札幌から東京に来て11年、その間に更に海外へ行くチャンスも増えてますよね?初めに行ったのはどんなタイミングだったんですか?
CYLON : 2013年の年末年始にかけて行われていた南アフリカにフェスに出演させて貰たのが最初です。
Comer : それ位の頃から結構頻繁に海外に行くようになったんですか?
CYLON : タイミングによりますが、日本が多い年もあれば、海外に結構出ちゃってる年もあって。多い時には1年の半分位は海外にいた年もありましたね。でも、ロックバンドのツアーとかとは違って、週末が中心なので平日はオフでとかそういうのも含めてですね。
—– 南アフリカのシーンはどんな感じですか?
CYLON : 南アフリカは凄くシーンが成熟しててお客さんも多いです。このシーンのトップクラスのレーベル「NANO Records」も元々は南アフリカのレーベルでオーナーも南アフリカ出身で。南アフリカに2回目に行ったときは、2か月位滞在して毎週色々なイベントやパーティーに出演してたんですが、帰る時空港でこっちを見て微笑んでる女性がいるから、『なんだなんだ?』って見てたら、『サイロンさんですよね?』って近寄ってきて(笑)。『おーっ!』って(笑)。また別のタイミングでも同じことがあったりで。
—– 有名人じゃないですか!
CYLON : いや、僕が有名なんじゃなくて(笑)、それ位サイケデリックトランスのシーンが大きくて近い存在って事なんです。
—– あとはどんな国へ?
CYLON : メキシコ、ブラジル、イギリスは4回位。ドイツとかフランスとかポルトガル。変わった処ではモロッコのサハラ砂漠のパーティーでやりましたね。
—– 夢のような生活ですね!(笑)
CYLON : 貧乏暇なしですよ(笑)
Comer : 日本のトランスのシーンのトップクラスですよ。SHOWの数とかももちろんですけど、場数と経験値と音と総合的に見て確実に世界を股にかけるトップクラス。特にDJとしてではなくてアーティストとしての立ち位置ですしね。
—– 一番印象的なパーティーとか場所はあります?
CYLON : 印象的といえば去年のO.Z.O.R.A.ですね。O.Z.O.R.A.に出演する前に幾つかヨーロッパを周っていて、ギリシャのミコノス島に滞在した時に食べたサラダが当たって細菌性の胃腸炎になってしまって(笑)。
Comer : 巷で有名になったCYLON激痩事件ですね(笑)。
CYLON : それですそれ!もう食べれないし、出しちゃうしで(笑)。そんな状態で予定より遅くにO.Z.O.R.A.入りして。なんとかライブを終えて、フラフラになりながらアーティストエリアに戻ったっていう印象的なパーティーでした(笑)。
—– 感動的な話をするかと思ったら(笑)。
CYLON : でも、どのイベントもその時の自分の体調とか感情とかタイミングとかで印象は変わりますね。
—– ピンチ的なお話は大好物です(笑)。
CYLON : あ、まだあります!メキシコのフェスに出演して、ライブが終わって、終わった直後に宿泊先に戻らなくてはならなくてバタバタ車に乗り込んで送ってもらっている最中に、『ドーーーーン』って音がしたと思ったら、口のところを思いっきり前の座席に強打して流血して(笑)。
Comer : え!事故ですか?
CYLON : 車全損の事故ですね。しかもシートベルトしてなくて。唇から血はダラダラ流れるし体温低下でドンドン寒くなるし、大変でした。
—– メキシコでそれは、、、(笑)
CYLON : 結局コルセットみたいなのをして帰国したんですけど、帰りの空港で同じようにコルセットをしている女の人から微笑みかけられるみたいな(笑)。むこうはきっとスノボかなんかで怪我したんでしょうけど、こっちは事故だっつーのって(笑)。
Comer : 仲間意識(笑)。
—– しかもまた空港でですね(笑)。
Comer : 色々な経験もしてますけど、ホント頻繁に世界へ出てますよね!今年2018年のBOOMフェスティバルにも出演が決定してますし!
—– それですそれです!今回のBOOMフェスティバルの出演経緯などは?
CYLON : BOOMフェスティバルってポルトガルのイダーニャノバで2年に一回開催されているんですけど、オフィシャルのウェブサイトで出演者の一般公募をしているんですね。DJやライブパフォーマンスのみだけじゃなくて、ダンサーとかペインターさんだったりとか。それで、周りに送りなよって言われてたので2年前に送って、ダメで。今年も実は送ってたんですね。
—– それはライブの映像とかですか?
CYLON : そうですね。映像とプロフとどのステージに出演したいかなどです。それで、サウンドクラウドのリンクも送ってて、そのデモ用のリンクはプライベート設定にしてあったのでBOOMの募集担当者しか基本見れなくなってて。公募した後も、全然そのプレイ回数が上がらないから聴いてくれていないんじゃないのかな?とか思いはじめてて。
Comer : 応募の数も凄そうですしね。
CYLON : 相手にされてないのかなーって思ってたら、今年の2月に突然FB(FACEBOOK)のメッセンジャーで、『ポルトガルでライブをしてほしいんだけど7月のいついつは空いてる?』って聞いてきた人がいて。
—– FBですか?
CYLON : FBです(笑)。それでその前後ポルトガルでライブ入っていないかとかも聞かれたんですけど、BOOMとは言わないんですよ(笑)。で、次のメールで、『7月の22日~なんだけど』って。
Comer : BOOMの日程調べちゃいますよね当然(笑)。
CYLON : そうそう(笑)。速攻調べたらBOOMとドンピシャで。結局それがBOOMのブッキングの人だったんですけどかなり興奮しましたね。
—– そうなると、公募では反応なく、別ラインって事なんでしょうかね?
CYLON : 何度かやりとりしたメールでも、公募に記入したことを聞かれたりしたので、そっちは見てないんじゃないですかね。BOOMのオフィシャルサイトにも書いてあるんですけど、”どこでどれだけ売れて知名度があってっていうアーティストが集っているイベントではありません”って。
—– 一般公募はあまり意味がないって事ですかね?(笑)
CYLON : いや、スペイン人の友達は一般公募で出演したので、その彼がずっと早く公募しろって言ってたんですね。だから、ケースバイケースなんですかね?
Comer : O.Z.O.R.A. Festival等に出る中で、名前ももちろん認知されつつの勝ち取った出演なんでしょうね。
—– BOOMフェスティバルの凄さをあまり知らない人からしたらピンと来ないかもしれないですけど、物凄い事ですよ。
CYLON : うちの母親に伝える時に、良い例えないかなってずっと考えていて。紅白じゃないし、レディング・フェスティバルって言っても分からないだろうし、って思いついたのが、BOOMは賞取りレースではないですけど、分かりやすく言えばグラミーショーにノミネートされた感じだよって。ちょっと飛躍し過ぎかもしれないですけど、オファーを貰った時はそれ位感激しましたね。
—– 日本のアーティストで出演した経験のある日本のアーティストはいるんですか?
CYLON : DJ TSUYOSHIさんですね。彼は、このシーンの創世記の頃から世界中の人達と一緒にこのシーンを築き上げてきた人で、僕も凄く尊敬していて。自分は、後発ですけど、こうして先輩方が築き上げてきた舞台に立てるのは凄く光栄です。
Comer : こうやって日本人のアーティストが大舞台でプレイすることで、またどんどん日本のアーティストが注目されてどんどん世界に出ていく機会が増えていきますよね。
—– 次はフジロックに出て欲しいです!(笑)
CYLON : 出演出来たらもちろんうれしいです!ただトランスって、イベント全体の流れというか、前後の流れがあった上でのCYLONが登場して、またその後にもパーティーが続いていくっていう特徴があると思うんですね。
—– 要するに、パンクバンドがガシャーーンってやった後に、1から空気感を作り出さないといけないって事ですよね。
CYLON : ですね。トランスってオーディエンスとシンクロして物凄いエネルギーが生まれる音楽だと思うので、果たしていきなり僕が出ていってみなさんどんな反応するでしょうか?(笑)みたいにはおもいますね。
Comer : 確かに、逆にBOOMフェスにデスメタルバンドが出たらって思うとポカーンとしちゃうか。
CYLON : でもそういう場ももちろん機会があればチャレンジしたいですね。
Comer : なかなかオーディエンスが定着しなかったり波が凄くあるシーンではあると思うんですけど、CYLONには今の日本のシーンがどういう方向に向かっていくと思っていますか?
CYLON : 僕が勝手に理想として描いているのは、世界中には素晴らしいシーンがあって、素晴らしいフェスがたくさんあって。そこに国内のみならずたくさんの人たちが海外から遊びに行くんですよね。BOOMにも世界中から人が集まるわけですし。日本は東にある小さな島ですけど、ここ日本にもそういう状況が作れたらいいなって思います。例えば、Aっていうフェスが日本にあって、海外の人達が、『あ~あのAってフェス日本だったんだね!』っていう認識のされ方って良い意味で無国籍であって、世界のトランスシーンの1つを日本が担っているっていうのは物凄く理想的です。
—– それにはもっとアーティストの層が必要ですよね。海外アーティストだけに頼らないパーティーづくり。
Comer : 来日した海外アーティストを観に国内のオーディエンスが遊びに行くという図よりも、日本のアーティストを観に海外からお客さんが来るっていう形が成立すれば、もっと盛り上がりますよね。
—– 日本国内だけで分母数が少ないのであれば、世界の分母も含めれば底上げも出来ますしね。
CYLON : そのためには僕ももっと頑張らないとです!
—– 今後ですが、つい最近所属レーベルでもあるGRASSHOPPER RECORDSからコンピレーションアルバムが出ましたね!
CYLON : 出ました!出ました!みなさまに愛され10年!
Comer : (笑)このコンピは各アーティスト全曲新録なんですか?
CYLON : そうですね。僕も新録で一曲アルバムの最後に入ってます。それをHATTAくんが監修しているコンピです。レーベルの集大成的なアルバムですね!是非チェックしてください!
—– 最後に、BOOMフェス出演後の予定なども教えてください!
CYLON : BOOMから帰国後すぐの8月下旬は、これまた初の韓国公演があります。以前からよく聴いていた音楽アーティストも数多くいる憧れの国でしたし、先般取材を受けたMixmag Koreaではアジア代表としてBOOMに出演するという印象を持って頂いている様で、そういった意味でもCYLONとして韓国に初上陸出来ることをとても誇りに思ってます。
そのあと9月は僕にとって一年の集大成的位置付けでDJ Cakra氏がオーガナイズする天竺。その翌々週は一年のスタート的位置付けで、Sunshine FamilyがホストするShushine Festivalに出演予定です。ヨーロッパで得てきた感動と気付きをCYLONサウンドとして昇華し、そこで日本の皆様にお届けしたいと思ってます!
Comer : 気を付けてポルトガル行ってきてくださいね!
—– 今日はあがとうございました!
CYLON : 今回は体調バッチリで頑張って参ります!笑
こちらこそ、本日はありがとうございました!
Photo by Amit Itach(NEVERLAND FESTIVAL)、GEM REY(14.10.16-LONDON)
CYLON live at OZORA Festival 2017 (Hungary)
リリース情報
『V.A./ TEN YEARS OF GRASSHOPPER RECORDS』
2018.07.02 Release
Grasshopper Recordsがリリースを開始して今年で10年が経過しました。この10年の中で多くの有能なアーティスト達と出会い、数多くのリリースやプロモーション活動を行ってきました。その歴史の節目としてGrasshopper Recordsに所属するアーティスト達のトラックを収録したメモリアルコンピレーションをリリースします。そしてまた次の10年に向けて全てのグラスホッパーと呼ばれる全てのファンと共に私たちは飛躍していきます。
Track List
01. Spectra Sonics – Sprite (Remix)
02. Algorika – Back To The Roots
03. Prohecht – How to Bicycle day
04. Hovercraft – Visionary World
05. Space Vision – Matrix Evolution
06. NaiLik & Ital – Space Future
07. Ashtar Command – The Traveling
08. D-ther – Goliath
09. Double Helix – Illusion Time
10. Groovebox – Crystal Space
11. Mirok – Psychedelic Experience
12. IkeSense – Stoned & Weird
13. Cylon – It’s not complicated
ARTIST : DJ HATTA
TITLE : V.A./ TEN YEARS OF GRASSHOPPER RECORDS
Cat.num : GRASSDD053
RELEASE DATE : 2018.07.02
GRASSHOPPER RECORDS WEBSITE
http://grasshopper-records.com/
MORE INFORMATION
Facebook
https://www.facebook.com/cylonum
SoundCloud
http://soundcloud.com/cylonum
Instagram
https://www.instagram.com/cylon_official