新たな才能の登場。ワシントン州オリンピア出身の新鋭、幼き日から多くの音楽に触れ、育まれてきたそのスタイルは日本でも人気の高いマイケル・フランティやスライトリー・ストゥーピッドらとの出会いによりさらに昇華された。オーガニックサウンドの中に垣間見れる、レゲエ、ソウル、フォーク、R&Bという多彩な音色をソウルフルに歌い上げるシンガーソングライター。
これまでにも築き上げてきたものがある中で、本格デビューとなった最新アルバム『Misunderstood』は遂に日本でも発売が開始された。プロデューサーにはビースティー・ボーイズ、ジャック・ジョンソンなどのプロデューサーとしても知られるマリオ・カルダート Jr、ゲストにはマイケル・フランティ、マニー・マーク、ノーウッド・フィッシャー (Fishbone)、トーマス・プリッジン (Mars Volta)という錚々たる面子が顔を揃えた。
そんな実力者、Ethan Tucker(イーサン・タッカー)にメールインタビューを慣行。取り巻く環境が目まぐるしく変化する時期に己を見失わず、シンプルな質問にも謙虚で丁寧に応えてくれた。
Ethan Tucker メールインタビュー
—–現在の年齢を教えてください。
つい先日27歳になったよ。
—–幼いころから色々な音楽に触れてきたと思うのですが、特に影響を受けたアーティストはいますか?
僕の家はいつも音楽に溢れた環境だったよ。僕が子供の頃、お母さんや年上の兄弟たちが本当に色々な音楽を聴いていたよ。多くのブルースアーティストやロックアーティストから影響を受けたんだ。例をあげると、B.B. King、Taj Mahal、Pearl Jam、Jimi Hendrix、John Lee Hookerなど。あとは、Joni MitchelやNeil Youngなどの素晴らしいシンガーソングライターや、最近のシンガーソングライターのJack JohnsonやBen Harperからのも影響を受けたよ。ティーンになるとレゲエの音楽そしてカルチャーにどっぷりとハマったし、ヒップホップやラップにもハマった。現在は、今までに影響を受けてきた音楽スタイルを自分の独自のブレンドをして音楽を作り上げているのさ。
—–ミュージシャンを志したきっかけを教えてください。
子供の頃からずっと自分はミュージシャンになりたいって何となくわかっていたんだ。
でも、確実にミュージシャンを志したのは、9歳の時にBlues Brothersを観た時だよ。
映画を観終わったあとにお母さんに僕はプロのミュージシャンになりたいと話したのさ。
19歳の時に仕事を失って、その時にフルタイムでミュージシャンをやって行く事を決意したんだ。
—–アルバム『Misunderstood』が完成した時はどんな気持ちでしたか?
このアルバムのコンセプトは数年持ち続けて来たものだったんだけど、上手く自分の求めていたサウンドを作ることができなかった。フルプロダクションのアルバムだけど、時間を感じさせないオーガニックなフィーリングを残したアルバムを制作したかった。だから、このアルバムが完成した時は、本当に世界を制覇した気分だったよ。引き出しはまだまだあるんだけどね!
—–今作のプロデューサーMario Cはあなたのどういった部分を引き出してくれましたか?
Mario C は、何年も僕の頭の中で思い描いていた音を現実の物にしてくれた。彼は素晴らしい音を引き出す事に関して凄く経験豊富で、自然体で入れる環境を簡単に作り出してくれて、まるで友達に音楽を披露しているかのようだった。とてもリラックスした環境なんだけど、とても効率良い制作過程だったよ。たまに練習をしているかのような感覚での録音なのに、「はい、オッケー。次のテイクに行くよ」なんて言われる事もあったよ。 今までの中で最高と言える僕のスタジオ演奏をレコーディングしてくれた人だよ。
—–Michael Franti、Money Mark、Norwood Fisher (Fishbone)、Thomas Pridgeon (Mars Volta)といった豪華ゲストミュージシャンとの共演はどうでしたか?
彼らのとの共演はプロのレコーディング・ミュージシャンとはどうあるべきかって本当に勉強になった。彼らはすごい才能の持ち主で、音のクオリティを下げずにスタジオの時間内でどれだけ効率よく有意義に使うかを教えてくれたよ。Michael Frantiは僕のお兄さん的な存在で、いつも僕の作り上げるものを色々な意味で手助けしてくれるんだ。
—–『Misunderstood』がリリースされてから何か変化はありましたか?
このアルバムのリリース後、僕の生活は一転したよ。ツアーや大きなフェスへの出演で忙しくなった。ファンの人達が僕の元にやって来て、それぞれ違う曲に共感してくれて、彼らの人生に影響を与えたって話してくれたりすると、本当に嬉しいよ。
—–遂に日本でも『Misunderstood』の流通が正式にはじまりました。率想をお聞かせください。
日本で僕のアルバムが買えるようになるって、本当に光栄だよ。この10年間、音楽で努力して来たことが、形になっているって実感させてくれるよね。一日も早く日本でパフォーマンスしたいよ。僕の音楽を受け入れてくれて凄く感謝しているよ。
—–あなたが17歳の時に制作したアルバムなど自主制作で発表した作品は現在でも入手可能なのでしょうか?
“Lost Between” っていう、自主制作2枚目のアルバムはiTunesや CDBaby.comで購入可能だよ。最初のアルバムの “Take Me to the Mountains” は現在入手不可なんだけど、将来的にはデジタルダウンロードで入手可能に出来るように検討中だよ。
—–現在楽曲はどのように作っていますか?
僕の曲作りは毎回まちまちだね。時には歌詞から書いたり、時にはギターかピアノで目メロディーから始める。1つ言えることは、僕の曲作りの共通点は僕が強く思い入れがあることから曲作りが始まるって事だよ。
—–現在使用しているギターを教えて下さい。
現在、何本かのギターを使っているけど、メインに使っているのはオーストラリアのMatonって会社のギターだよ。このギターの素晴らしくスムーズな音が大好きだよ。エレキギターは主に2本をメインに使っていて、Gibson Les Paul Classic とFender Telecaster Limited Editionだよ。両方のギターもとても他では出せないユニークな音を出せるんだ。 ”All I Need”のような曲はTelecasterを使うのが好きで、もう少しエネルギッシュで少し刺激的な曲にはLes Paulを使っている。
—–最近はどういった音楽を好んで聴きますか?
好んで聴く音楽はその日の気分によって変わるね。殆どの日が、ブルース、レゲエかヒップホップな気分かな。最近はAnderson Paak, D’Angeloそして、Childish Gambinoといったアーティストから結構影響を受けている。Jimi Hendrixはいつも僕のプレイリストに存在していて、古いブルースの定番的であるMuddy Watersもいつもプレイリストに入っているよ。
—–現在、音楽以外に興味がある事は何かありますか?
音楽以外だと、釣り、料理、そして家族と過ごす時間が好きだよ。高校や大学で若い人達とに向けて、自分の夢を追い続ける事、世界をより良い場所へと一緒に作り上げて行こうといった話をするもの好きだね。
—–今後の予定や目標など、これからのプランについて教えてください。
僕の将来のプランやゴールはもちろんもっとたくさんの音楽を作って行き、たくさんのライヴを行うこと。あとは障害がある子供達を助ける団体で彼らが必要なセラピーだったりで力になりたい。
—–最後に日本のファンにメッセージをお願いいたします。
日本で僕の音楽にチャンスを与えてくれてありがとう。日本の皆さんに僕の曲やストーリを届けられたら、嬉しいな。ありがとう。
リリース情報
レゲエ、ソウル、フォーク、R&Bを絶妙にブレンドしたオーガニックサウンド、ハスキーでソウルフルな歌声に完全ノックアウト!
マイケル・フランティから熱い支持を受け、彼の魂を継承する若手シンガーソングライター、イーサン・タッカー 本格デビュー!
ワシントン州オリンピア出身の26歳。母親の住むアイダホで幼少期を過ごす。音楽に溢れた家庭に育ち、9歳の頃から母親のギターを譲り受け、独学で(本とYoutube)でギター学び、14歳から真剣に作詞作曲を開始。16歳からライヴ演奏、レコーディングを始め、若干17歳で自主制作アルバム、『Take Me To The Mountains』 (2007)をリリースする。その後、『Lost Between』 (2010) も自主制作リリース。アイダホ在住時期、音楽的影響を最も受けたアーティストの1人である、Michael Frantiが地元にツアーで訪れた際、怖いもの知らずのイーサンは彼の楽屋にギターを持ち忍び込み、自分の曲を聴いて欲しいと直談判し演奏するチャンスを与えられる。この時の演奏はフランティに大きな印象を与え、彼とイーサンと関係が構築されるきっかけとなる。
2年の月日が経ち、フランティ本人よりサンフランシスコのスタジオに招待され、今作に収録されている「Cool Kids」や「Crazy Tonight」などがフランティのプロデュースの元でレコーディングされた。今までにJimmy Cliff, Buddy Guy, The Wailersのオープニングアクトに選ばれ全国ツアーの経験を持つ。また仲の良い先輩達であるSlightly Stoopid, G-Love, Michael Frantiの前座としてもライヴを行ってきている。年間100本以上の公演を行い、着実にファンを増やし続けている。
一時期、Capitol Recordsとレコード契約をするも、インディでの活動を選択。ツアーの前座を務めた経験のある、米人気バンドのSlightly Stoopidのレーベルと契約し、豪華なゲスト・アーティストを迎え完成した今作は2015年5月にリリースされた。
2016年9月にはアメリカの大人気オーディション番組”Voice”に出演し、彼のトレードマークでもあるブルージーでソウルフルな声と圧巻のパフォーマンスでセレブ審査員達を魅了させた。人気テレビ出演により全米中に大注目され、今後がとても期待されるアーティスト、遂に日本上陸!
Ethan Tucker
『Misunderstood』(輸入盤)
December, 2016 Release
01. Cool Kids
02. Crazy Tonight(ft. Michael Franti)
03. Crazy
04. High Time
05. Coming Home
06. Never Be
07. Tease Me
08. All I Need
09. Misunderstood
10. This Has All Been A Dream
11. Little Wing
Label: Stoopid Records
▪ Format: DigiPak/CD
▪ Cat No: SRIM-31
▪ Price: ¥2,000(税抜)
▪ Release: 2016年12月末
Mario C. (Beastie Boys, Jack Johnson, Slightly Stoopid) 、Michael Frantiプロデュース作品。
Michael Franti, Money Mark, Norwood Fisher (Fishbone), Thomas Pridgeon (Mars Volta)がゲスト参加!