中村キース・ヘリング美術館開館10周年記念展 キース・ヘリングと日本:Pop to Neo-Japonism
●世界で唯一のキース・ヘリングの美術館
作家を多角的に考察できる 190点を超える所蔵作品と、作家が生きた時代の「光と闇」を表現した北川原温氏による展示空間。
● 初公開の作品を展示
日本で制作された掛け軸、招き猫(個人蔵)は初展示となる貴重な作品。
● 〈トーキョー・ポップショップ〉を一部再現
東京、青山で 1988年に展開されたショップの店内インテリアと、当時実際に販売されていた扇子や器などを展示。
● 500 人の子どもと制作した壁画を期間限定で公開
東京、多摩市のパルテノン多摩で市内の子どもたちと制作した壁画を6月末まで期間限定で公開。
キース・ヘリングと日本:Pop to Neo-Japonism
【会期】
2017年2月5 日(日)~2018年1月8日(月・祝)
【会場】
中村キース・ヘリング美術館
〒408-0044 山梨県北杜市小淵沢町 10249-7
【主催】
中村キース・ヘリング美術館
【協賛】
シミックホールディング株式会社
【後援】
アメリカ合衆国大使館、山梨県、山梨県教育委員会、北杜市、北杜市教育委員会 協力 キース・ヘリング財団、公益財団法人多摩市文化振興財団、ぴあ株式会社、川島義都、CHINO、GENX
特別展示
◆2017年7月1日(土)→ 2017年10月15日(日) 「パトリシア・フィールド アートコレクション」展◆2017年10月21日(土)→ 2018年1月8日(月・祝) 「アート&ランゲージ:Wosene」展
ご挨拶
中村キース・ヘリング美術館は、激動する 80 年代のニューヨークを駆け抜けたアメリカの現代美術を代表するアーティスト、キース・ヘリングの作品コレクションを展示する世界で唯一の美術館として開館し、皆様に支えられて10 周年を迎えました。 当館は、誰にでも親しまれている軽快なラインと幸福感に溢れる明るいヘリングの作品を通して、戦争、暴力、差別、といった社会の暗い部分にも問いを投げかけてきました。 平和への希求、人類の希望と夢、自由への強いメッセージ、そして何よりも「生命の尊さ」を哲学としたヘリングのアートは、ますます 混沌とする今日の社会において、これまで以上に大きな役割を担っていくことでしょう。
10周年という節目に、これからも当館が人と人を結びつける、新時代に向けたコミュニケーションの 場として機能し、「美術館を超えた美術館」への思いを新たにするとともに、開館当時より現在にいた るまで、ご理解とご協力を受け賜りました、多くの方々に心より感謝を申し上げます。
館長 中村和男
中村キース・ヘリング美術館
当館は八ヶ岳の裾の尾に位置し豊かな自然環境に包まれ、古代縄文文化が隆盛を極めた土地に2007 年に建設されました。 標高1,000 メートルの創り出す環境は、生命を育む母体のサイクルと似ているといわれています。
コレクションは、当館創設者中村和男が1987年より蒐集している約190 点のキース・ヘリングの作品からなり、アーティ ストを多角的に考察することができます。 展示空間はキース・ ヘリングと彼が駆け抜けた時代の「光と影」を根底とした空間で構成されています。 赤と黒の大胆にカーブしたルーフや波動や稲妻を表現した外壁は、ヘリングの作品に通底するプリミティブな生命のエネルギーをも表しています。 これら一連の設計は、日本の現 代建築をリードする北川原温氏によるものです。 この設計は、第21回村野藤吾賞、日本建築大賞(2009)を受賞したほか、二度にわたり山梨県建築文化賞を受賞しています。
2015年春には「美術館を超えた美術館」をテーマにリニューアルオープンをいたしました。 ヘリング芸術を引き継ぐ新しいアートで現代社会の声を提示することを目的とした二つの新しい展示スペースおよび芸術活動の一環としてヘリングが創ったPOPSHOP(ポップショップ)の遺志を受け継ぐ、中村キース・ヘリングポップショップの空間が拡張されました。 本年は、開館10周年を記念し「キース・ ヘリングと日本:Pop to Neo-Japonism」展を企画し、日本文化をポップに昇華させたヘリングの自由で多様な世界観を披露いたします。