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ズボンズ – New Album『Ice Cream & Dirt』Release

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ズボンズ - New Album『Ice Cream & Dirt』Release

ズボンズが4年振り12枚目のフルアルバム“Ice Cream & Dirt”をリリース。

1994年に東京にて結成、中心メンバーはドン・マツオ(g&vo)、マッタ(key&vo)とブッカビリー(dr)。1997年から現在に至るまでに11枚のスタジオアルバムをリリースし、そのエネルギーに満ちたライブパフォーマンスは日本のオルタナティブロックシーンに大きな影響を与えており、海外での評価も高い。2015年オリジナルドラマ―・ブッカビリー復帰に伴い、女性ベーシスト・マッチが加入。新ラインアップでの国内&海外ツアーを経て、今年2016年10月5日に4年振り12枚目のフルアルバム“Ice Cream & Dirt”をリリースする。
ズボンズ - New Album『Ice Cream & Dirt』Release

ズボンズ
『Ice Cream & Dirt』
2016.10.05 Release

01. Johnny Cash
02. White Eye
03. Sickee
04. Holic
05. High Life Boredom
06. Prince
07. Crazy Lovers
08. Dirty Friends
09. Hang On Good Things
10. Barbie

RFR038 ¥2,593+tax
FORMAT : CD
LABEL : real future records
DONUTS WORM


Story

#1 The Story

2012年11枚目のアルバム“The Sweet Passion ”を日本とUSリリース後、6月の日本を皮切りにアメリカ、カナダ、オーストラリアをツアーするも、翌年初頭に20年活動を共にしたムーストップ(b)は音楽から心が離れていることを理由に脱退宣言する。それはドン・マツオにバンド活動の停止を余儀なくさせ、6月”Animal No Nation ep”発表したものの、9月には解散を宣言する。

解散ライブに於いてドンとマッタは新バンドThe Randolfを結成、初ライブを同時に行う。新バンドと平行してドンは精力的にソロ活動を続け、”Magic Mountain”(2015)、”Arcadia Blues” (2016)をリリースする。

The Randolfもソロ活動も自身の力を十全に発揮し切れないとフラストレーションを抱えるドンが水面下でバンドの再編成を画策していた2014年春、マッタと出向いたボブ・ディラン来日公演初日に、脱退したオリジナルドラマー・ブッカビリーと10年振りに再会。年月を経て、お互いの確執よりズボンズの方が大事だと同意を得、そこにソロ活動中に発見した女性ベースプレイヤー・マッチが加わり、2015年4月にほとんどリハーサル無しのままカナダで“再起動ツアーを敢行、大絶賛で迎えられる。その後国内ツアー、いくつかのフェスに参加。12月には新ズボンズとして初めての作品”Dirty Present“をリリースし、今回満を持してのアルバムリリースとなる。

#2 The Recordings (2015 春~2016 夏)

新体制となったバンドのレコーディングは“再起動”ツアー中のカナダ・ケベックシティーでのオフの合間にスタートする(“Dirty Present”収録のマッタ作Present を録音)。その後、断続的に16年春までの間に30曲を超えるベーシックトラックが録音されるものの、バンドに妥協しない作品を求めるドン・マツオはアルバムの形を決め切ることが出来ず、全容が整ったのは沖縄~北海道ツアー後の
6月終わり頃。7、8月の作詞、ダビングのマラソンセッションを経て、終戦記念日にミキシング作業が完了した。

ロッカーの孤独と終わりなき信仰

街に出ると、若い人々はずいぶんとスマートでスタイリッシュになったように見える。2016年、今や格好良くある為に、勇気や覚悟は必要なくなった。これは、進歩なのであろう。ボクはと言えば、ほとんど化石化し始めている価値観を信じ/信じ切れず、きらびやかな今を眺めているしか出来ない。無力。
SEAL’sの素晴らしい若者達。時代に臆することなく発言出来る若者達。そうあるべきだと思う。正しい。だがボクは彼らと好きな音楽の話を分かち合えないだろう。(ラップ風とか言っても、あのスローガンの連呼は、カッコ良くないから) 化石。

もはや、ロックが無きゃ生きていけないという時代ではない。たとえ新しい音楽が作られなくとも、供給される巨星達の発掘ものだけでも十分だし、価値があり、刺激的とも言える。一部のhip-hopを除く新しい音楽に興味を持てない。というか、音楽は今もまだ必要なものなのか。無くとも、問題なく自分を追求する生き方をして行けそうではないか。

「本当にそうか?」

年を取ったら、クリント・イーストウッドのような皺だらけでカサカサに乾いたジジイになりたい。あるいは、コロンボみたいなのでもいい。もしくは仲代達矢、ジョン・リー・フッカー、キース・リチャーズ(もちろん)。

バンドのレコーディングは、今まで経験したことのないほどに孤独な作業だった。これを作ったところで何になるって言うんだ、という絶望感から逃れようとしながら、少しでも「カッコいい」もの、自分が好きであれるものを残そうと最大限努力した。それは選挙の夏で、世界の各地で連日のようにテロや事件が起こる中、フードincやマイケル・ムーアのドキュメンタリーを無音で流しつつ、カレンダーの裏紙に歌詞を書きつけていた。自分の、拠点を持たない価値観を信じ切るのは難しかった。孤独。

ロックはもちろん、ファンクもディスコもカントリーもジャズも、すべてのあらゆる音楽をこよなく愛している。そしてそれらはカッコ良いものであって欲しい。カッコ良くあろうとして生きて行けば、いずれイーストウッドのような皺を持つ年寄りになれると信じている。これが、ボクの信仰か。だとすれば、終わりはないのか。

DON


The Zoobombs “Ice Cream & Dirt” Trailer


ZOOBOMBS – Holic



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