朝井閑右衛門(1901~1983)は、1926(大正 15)年の第13回二科展に初入選した後、光風会を中心に作品を発表しました。1936(昭和 11)年の文部省美術展覧会には、練馬のアトリエ長屋で描いた群像の大作《丘の上》を発表し、文部大臣賞を受賞。一躍画壇の寵児となります。
敗戦後は、既成の画壇から距離をとりつつ、大河内信敬らと新樹会を結成。電線、薔薇、ガラス台鉢、ドン・キホーテ、道化、不動明王など同じモチーフを何度も繰りかえし描き、写実と幻想の合間に豊かな階調を生み出す独自の絵画世界を築きました。
古い種々の人形や壷など、朝井は作品のモチーフともなる気に入ったものを身近にたくさん置いていました。アトリエの造作にも強いこだわりを見せ、晩年を過ごした鎌倉市由比ガ浜のアトリエでは、毎日のように馴染みの大工や庭師を呼んでは、自分の気に入るように手を入れ続けたといいます。このアトリエについて、親しい友人であった詩人草野心平は「この家も、庭も、一木一草に至るまで、閑右衛門の仕事である。永く残すように」と語りました。
今回の展覧会では、初期から晩年まで、独自の地歩を築いた朝井の画業を紹介。あわせて、朝井の没後、遺族に守られ、今に残る鎌倉のアトリエを撮影した写真や、そこに蒐められたお気に入りの品々を展示しながら、彼の作品世界の原点をみつめます。
朝井閑右衛門展 空想の饗宴
会場:練馬区立美術館http://www.neribun.or.jp/museum/
会期:2016(平成28)年9月18日(日)~11月13日(日)
休館日:月曜日
※ただし、9月19日(月・祝)および10月10日(月・祝)は開館。翌火曜日休館
開館時間:10時~18時 ※最終入館は 17時30分まで
観覧料:一般 800円 高・大学生および 65~74歳 600円
中学生および75歳以上無料(その他各種割引有)※一般以外の方は、年齢等の確認できるものをお持ちください。
※練馬区立石神井公園ふるさと文化館で 9/17(土)~11/13(日)に開催される
特別展『夢の黄金郷(エル・ドラド)「遊園地」-思い出のメリーゴーランド-』展
と相互割引を実施します。詳細はチラシ・ポスター・HPをご覧ください。
主催:練馬区立美術館(公益財団法人練馬区文化振興協会)、読売新聞社、美術館連絡協議会
協賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網
協力:横須賀美術館
助成:芸術文化振興基金
【会期中のイベント】
1 講演会「《丘の上》から中国へ」
日時:10 月 1 日(土) 15 時~ 当館視聴覚室
講師:原田光(元岩手県立美術館館長)
定員:中学生以上 70 名(事前申込・抽選)
2 朝井閑右衛門アトリエ探訪
日時:10 月 15 日(土) 【A】10 時~【B】14 時~
会場:鎌倉市由比ガ浜周辺
講師:本展担当学芸員
定員:中学生以上各回 15 名(事前申込・抽選)
3 声優、銀河万丈による読み語り(貫井図書館共同主催)
日時:11 月 5 日(土) 15 時~
会場:当館視聴覚室
定員:中学生以上 70 名(事前申込・抽選)
4 ワークショップ「丘の上を踊ろう」
日時:【A】10 月 2 日(日) 10 時 30 分~12 時 30 分【B】14 時~16 時
【C】10 月 16 日(日) 10 時 30 分~17 時
会場:当館創作室、美術の森緑地
講師:新鋪美佳(ほうほう堂)
定員:【AB】4~6 歳の未就学児と保護者、各回 5 組【C】小学生以上 15 名(事前申込・抽選)
5 「あかちゃん鑑賞会」
日時:10 月 9 日(日)【A】10 時 30 分~12 時【B】13 時 30 分~15 時
会場:当館創作室、展示室
講師:冨田めぐみ(NPO 法人 あかちゃんからのアートフレンドシップ協会)
定員:0 歳~2 歳のお子さまとその家族 各回 20 名(事前申込・抽選)
6 美術講座 油彩「厚塗り入門」
日時:11 月 5 日(土)・6 日(日) 10 時 30 分~17 時(2 日制)
会場:当館創作室
講師:三浦高宏(画家)
定員:中学生以上 15 名(事前抽選・抽選)
費用:3,000 円(材料費)
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練馬区立美術館【プレスリリース】
朝井閑右衛門展 空想の饗宴
7 ギャラリートーク
日時:10 月 6 日(木)、10 月 27 日(木) 15 時~
講師:本展担当学芸員(事前申込不要)
8 開催記念コンサート
日時:10 月 22 日(土) 15 時~ 当館ロビー
出演:羽川真介(チェロ/東京芸術大学管弦学部非常勤講師、練馬区演奏家協会会員)
渚 智佳(ピアノ/練馬区演奏家協会会員)
※事前申込不要。専用座席(50 席)あり、当日 10 時より整理券配布。
※1~3は観覧券(当日以外の半券でも可が必要。4~8は当日の観覧券が必要です。