Profile of |FUJI ROCK FESTIVAL|
20周年を迎えるフジロック事前展望スペシャルDAY2という事で、またまた独断で選定した注目アーティストをご紹介させて頂きます。
2日目と言っても前夜祭から参戦している人はすでに3日目、オールナイトで満喫している人はもはや日付の境界など関係なくなってきている土曜日。色々と目移りして当初の予定なんてあってなかったものだと実感しつつ、移り変わりの激しい天気の流れもなんとなくつかめてきて適応しつつ充実した時を過ごしている事でしょう。アクティヴにいくか、しっとりいくか、自身のコンディションとも相談して楽しんで欲しい。
先に言ってしまうと、この日の注目アーティストは奇しくも全て海外勢です。「洋楽離れが進んでいる」なんて話しもたまに耳にするけど、ここでは、というか僕的にはそんな事は断固関係ありません。安定感抜群の飛車角クラスがごっそりラインナップしてくれました。
20th Anniversary FUJI ROCK FESTIVAL’16
2016年7/22(金)23(土)24(日)新潟県 湯沢町 苗場スキー場
時間:9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定
-入場券-
【2次先行販売(受付中〜6/3まで)】
1日券 ¥18,000
2日券 ¥34,000
3日通し券 ¥39,800
【一般発売(6/4~)】
1日券 ¥19,000
2日券 ¥36,000
3日通し券 ¥43,000
今年は販売時期によって入場券の料金が変わります。
また、中学生以下は保護者同伴に限り入場無料となります。
オフィシャルサイト
http://www.fujirockfestival.com
~フジロック事前展望スペシャル DAY2~ : 7/23(土)
この日のヘッドライナーはオルタナティヴの象徴【BECK】フジロック初開催となった97年、台風で中止になったあの2日目にラインナップ、翌98年の豊洲開催にも出演したので、なんとなくフジロックに頻繁に出ている印象が強かったけど、苗場に会場を移してからの出演は2005年以来なんと11年ぶりとなる。これほど捉えどころがなくて、これほど愛されているミュージシャンが他にいるだろうか。彼の多面性や素晴らしさは今更ここで語るまでもないだろう。とても語り尽くせる気もしない。いまだに”Loser”の印象が強いけど、それぞれのアルバムを今、聴きなおしてどんどん深みにはまっていっております。
なんだよカッコイイじゃねーかって思わず言いたくなるアーティストがこの日はもう一人いますね、【G.LOVE&SPECIAL SAUCE】ラフでオーガニックな出で立ちとギターをかき鳴らしながらのブルージーなラップとバラエティーに富んだ楽曲を自然に囲まれながら聴く清々しさたるや格別であろう。今回もフリーダムで遊び心のあるステージに期待大。
トラディショナルの至宝【WILCO】「アメリカの良心」と評されていたのが記憶に新しい。
そのテクニックに圧倒されながらも哀愁と轟音を目の当たりにして人間的な感情の振り幅に支配される事だろう。アメリカン・ロックの神髄は懐かしさと優しさ、さらに興奮までもひとつのステージで与えてくれる。繊細さの中に予定調和にならない人間模様も彼らの魅力のひとつである。
そして涙腺を崩壊させるバンドがもうひとつ【TRAVIS】4月に8作目となるニューアルバム”Everything At Once”をリリースした「英国ロック界の良心」が前回の出演から2年という短いサイクルで苗場に戻って来てくれました。ずっしり沁みる珠玉の名曲たち、メランコリックで美しいメロディが再び響き渡る。
これに加えこの日は2つのインストバンドに苛まれ解き放ちたいと思っている。もうね、椅子にもたれかかってたら2度、3度うとうとしちゃうかも知れないけど、むしろそのまま寝たら気持ち良いだろうな。
【TORTOISE】は91年にシカゴで結成されたインストゥルメンタル・バンド。ダブ、ロック、ジャズ、エレクトロニカ、ミニマリズムを内包したオリジネイターが発する音に絡められつつ刺激を受けたい。
かつてアメリカのインディーレーベルSUBPOPからのリリースや、SIGUR RÓSのオープニングアクトを務め話題になった【THE ALBUM LEAF】も熟練の域に達し美しきサウンドスケープを際だたせている。フジロックへの出演は2007年に直前で出演キャンセルになったこともあり、意外にも事実上今回が初出演となる。創造力を掻き立てる息をのむ展開に身を任せトリップしたいと思う。
さらに今年は【SQUAREPUSHER】も来ちゃいます!
こちらも97年中止になった際の2日目にラインナップされていたレジェンド。彼も色々凌駕し過ぎちゃっててその凄さを語りきるのは難しい存在。多くのアーティストから羨望の眼差しと最大級の賛辞を受けて来た異端にして世界遺産級の美しいビート。Red Hot Chili Peppersのフリーは彼を「地球上で最高のベーシスト」と称し、Radioheadのトム・ヨークは「音楽界における真の挑戦者」と称した。エレクトロニック・ミュージックという枠だけでは語れない、楽しさや難解さ、奥深さに爽快さ、そのステージからは衝撃と魔力とも言える異次元を魅せつけてくれるだろう。
以上、本日紹介させて頂いた全7アーティスト。あまりお金の話をするのはあれなのかもしれないけど、例えば一組5000円だとしたら合計35000円。この日のこの7組だけで3日通し券の元はほぼ取れたな(ニヤリ)なんて思考が少しでも働いてしまう僕はせこいなと思いながら、結局なにが言いたいかというと、チケット代もけっして安くはないけど、楽しみどころ、見どころ、希少性は計り知れなくて、「安くはないけどきっと損はしない」ということを声を大にして言いたい。そしてとにかく色々な人とあの地で会いたいという事です。なんかあそこで知り合いに会うと不思議な縁のようなもを感じて嬉しい気分になれるんですよね。