Profile of |BAMBOO PROJECT JAPAN|
地面から空に突き刺さる様にまっすぐ高く伸びる竹。
昔から様々な用途で使用され続けているこの竹の持つ独自の曲線美と直線と空間を上手に操るのがこの”BAMBOO PROJECT JAPAN”。
彼らもデコで参加したイベント”SEARCH for SHANGRI-LA”と彼らのExhibition”BAMBOO PROJECT JAPAN ~竹のある生活~”を中心にお話を伺いました。
BAMBOO PROJECT JAPAN 関口氏インタビュー
—–このBAMBOO PROJECT JAPANを始めたのはいつになるんですか?
2006年位になりますね。2005年位から竹は触り始めてたと思うんですけど、実際イベントとかでデコをし始めたのは2006年位だったと思います。
—–きっかけを教えて頂けますか?
2000年位にTRANCEのシーンにはまりまして、2003年位まで色々なパーティーやイベントに遊びに行ったりしてたんです。段々自分達でスピーカーを買って山の中でイベントをやったりし始めて。それで音だけだと寂しいなって話になりまして。そこら辺に落ちてた竹を斜めに短く切って、その中に水を入れてキャンドルを飾ったら意外と綺麗だったんですね。それを30本位創ってステージ周りに並べた事から始まりましたね。
—–それはそのイベントの時に現場で思い付いたんですか?
そうですね。上手くキャンドルが水に浮いたので馬鹿の一つ覚えでみんなでいっぱい作って。そこから発展して穴を空けたり、線で追っかけてってしてる内にこういう形になりましたね。
—–現場でっていうのがリアルですね。
たまたまそこに確か竹が置いてあって。それを使ったんだったと思います。それが段々進化していって長いのに穴を空けたり、天井に張ってみたり、中に電気を通してみたりっていう感じで現在に至りますね。
—–今は色々なイベントでデコをしてるわけですね?
野外などのイベントなどが多いですね。この間は静岡の銀河っていう所でSEARCH FOR SHANGRI-LAってイベントでデコをやらせて頂いて、その時にご一緒したKANOYA PROJECTさんなんかの空間の埋め方や使い方がやっぱり面白いなと思いましてかなり勉強になりましたね。今まで竹って大きさは出るんですけど、引っ張って延びたりって事があまりないので、他の素材などを使って空間を埋めて表現したいなとは思いました。
—–デコ以外にもランプシェードなどを作ってますよね?
2006年位からランプシェイドを作り始めました。当時はまだ雑で荒い部分もあったんですけど、そういう所に磨きをかけて、原点に戻って小さなモノ作りにも最近力を入れていこうかなとは思っていますね。
—–そもそもイベントでデコをし始めて、それが発展しこういう小物のランプシェイドを作り始めたわけですね。これはどこかで学んだりしたんですか?
ほとんど独学で、あれも出来るんじゃないかこれも出来るんじゃないかって試行錯誤してやってます。こういうスパイラルは床屋さんのあのグルグル回ってる青と赤の飾りをイメージしてみたり。何人かで色々なデザインを始めて、最近は文字とか英語とかを表現出来る様になりました。昔やってたシンプルなデザインに更に新しいデザインが乗ってきてって感じですね。
—–波とか音とかっていうのも、あれは削るんですか?
市販で売ってるドリルなどで穴を開けて削っていきますね。竹の性質とかも分からないまま始めたので、イベントで学びながらお客さんとかに教えて貰いながら覚えていったって感じです。
—–結構穴を開けたらパーンって割れそうですよね?
割れます割れます。最初はすぐに割れてしまってましたね。それで燻したり、中の水分を飛ばしたり、寒い時期に竹を切ったりって事を繰り返してきて割れない様にはなったんですけど、何気に水分を含んだ竹も面白いんです。切った後に拡がったりして意外な発見がありますね。どれがいいのかは分からないんですけど、昔から伝統工芸でやってる方達は何年も寝かした竹を加工するのがいいとはおっしゃってますね。自然素材はやはり面白いです。
—–竹って中が空洞なので、他には無い形が生まれますよね。
本当は竹っぽく魅せる為に節を残した方がいいみたいなんですけど僕は全部くり抜いちゃうんですよね(笑)
—–この雰囲気は竹ならではですよね。結構こういう竹の工芸をする人はいるんですか?
実際伝統工芸を勉強しながら竹細工をしてる仲間はいるんですけど、また少し違ったジャンルですね。もっと伝統的な作品です。
—–これは割とモダンな感じですか?
モダンというか。。。もっと勉強したいんですけどね(笑)ある人は竹は宇宙から来たなんて言う人もいますから(笑)
—–かぐや姫ですね(笑)
そうなんです。で、実際マザーシップを組み上げていると、宇宙から来たのかなって思ったりしますけどね(笑)
—–確かに神秘的ですよね。
ああいう大きな作品をみんなで創り上げるのが一番楽しいですね。
—–竹の存在感と独特な曲線は美しいですよね。
いつもだと裂いて少しクリンクリンになった竹を使うんですけど、今回の展示会は割と直線と曲線を中心に日章カラー的な日の出というかそんなイメージです。日章カラーと言えば暴走族的な(笑)
—–暴走族とは程遠い感じですが(笑)土地柄的には。。。(笑)
最近減りましたけど(笑)一緒に竹を切りに行きたいですね(笑)
—–(笑)ちなみにデコをする際に音は重要ですよね?
そうですね。会場を創ってる際にリハーサルで音が出るとテンションも上がってきて『やっぱこれだー!』って思いますね。もちろんこういう展示も好きですけど、野外のああいうイベントで音がバーンって出た瞬間の気持ちの上がり様が大好きです。うちのCREWのまさとも最近はDJをやってますしね。
—–音楽的なアプローチから段々アートにも繋がっていってる感じですよね。
音楽と結び付くアートのパワーは凄く大きいですね。
—–この間の静岡の銀河のSEARCH FOR SHANGRI-LAの様に他のデコチームと組む事も多いんですか?
あの時はKANOYAさんとは初接触でしたけど、イベントによってはあります。
—–ああいう場合は事前に打ち合わせはするものなんですか?
あの時は台風の影響で風も強くて。カノヤさんも予定していたデコとは当日大幅に変えたんですね。それで僕らは白に塗った竹を余分に持っていってたので、その場の状況でって感じですね。カノヤさんが創ったデコを竹で支えてそれがそのままデコになったり色々な偶然はありましたね。強度も大事なので。
—–しっかりとまとまったデコでしたよね。
やっぱりコラボレーションの力は未知ですし楽しいです。本当にあの時はBlack FlysのDJ Comerさんがこういうチャンスを与えてくれて感謝してますね。
—–コラボはバンドでいうセッションみたいな感じですよね?
まさしくその通りなんです!
—–またこれが昼と夜とではガラっと雰囲気が変わって神秘的でした。近代的な素材と和の雰囲気の混ざり方が非現実的な空間になってましたよね。
竹も色を塗るとああいう雰囲気になったり、色々な表情があるので飽きないですね。僕は塗装屋さんもやってるので、竹を見ると直ぐに塗りたくなる(笑)でもSEARCH FOR SHANGRI-LAに関しては白く塗って正解でしたね。山の中なので、他の緑と同化しないですからね。
—–しかもなんか竹を見ると安心しますよね。今回の展示は特に和な感じですよね?
いつもはデコではそこまで和を意識はしてないんですけど、今回の展示は黒い竹を使ったり傘を置いてみたりして少し和っぽくまりました。
—–あのひょうたんスピーカーも良い味出してますね。
あれはひょうたんでスピーカーとランプを創ってる青木さんの作品ですね。梵っていう名前でやってます。
—–良く一緒にコラボはするんですか?
こういう展示の機会があれば一緒にやらせて貰ってますね。
—–竹と同じで空洞を利用してますよね。
ひょうたんは中身を水で腐らせて出しますね。かなり臭いんですけど(笑)一週間~十日以上腐らせてくり抜きます。今年は66株埋めてるので大量のひょうたんが出来るはずです。ひょうたんは柔らかい音が鳴るんですよ。竹のスピーカーもあるんですけどそれも青木さんに創って頂きました。
—–自然な鳴りが出そうですよね。しかも形が歪で見てて楽しいです。さて今後なんですけど、どんな事をやってみたいとか実際計画してるような事はありますか?
物づくりって凄く心の強さも大切だなって思っていて。やっぱりやらなくなる時期もあったりはするんですけど、続けて行く難しさっていうのはある中で、がんばって継続していかないといけないなって言い聞かせてはいますね。
—–飽きが来たりマンネリ化が起きたりする時もありますしね。
そうなんです。そんな中で今後はサングラスやネックレスの様な身近で使える物をどんどん創って展開したいなとは思ってますね。後はこういう文化を伝えていく為に海外へ向けて出展など出来たらいいなとは思います。色々な方に見て頂いて感じて貰えたらなっていう気持ちが強いので。海外もキャンドルの文化は根強かったりするので、この竹が徐々に広がっていけばいいなって思います。
—–海外へ広がって行く様は見たいですね!今日はありがとうございました!
PICTURE GALLERY
■ GALLERY ”SEARCH for SHANGRI-LA”»■ GALLERY “BAMBOO PROJECT JAPANー竹のある生活”»